KTX [Korea Train Express] [被リンク数: 124]

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韓国高速鉄道(かんこくこうそくてつどう)、またはKTX (Korea Train eXpress) は、韓国高速鉄道システムである。フランスTGVの技術を導入しており、最高営業速度は300km/hである。

概要

1990年に事業計画・路線が確定し、1992年6月に着工、12年の歳月と、国家予算の2割に達する総額22兆ウォン(約2兆)とも言われる事業費をかけて、2004年4月1日に暫定開業した。
計画段階では「京釜高速鉄道」と呼ばれていたが、現在は「KTX」の呼称が定着している。
なお、韓国新幹線あるいは韓国版新幹線と呼ばれることもあるが、システムが異なり、専門家の間ではこの呼称は使わない人もいる(新幹線を参照のこと)。

路線概要

営業路線

開業当初

高速鉄道の専用路線は、全区間の一部のみで、ソウル - 光明(クァンミョンGwangmyeong=厳密には始興(シフン)駅付近)間や大田市内、大邱市内、東大邱 - 釜山間、西大田 - 光州木浦間など大部分は在来路線と線路を共有するが、最初の開業によりソウルから釜山までの移動時間は4時間20分から2時間40分へと大幅に短縮された。

光明駅への通勤電車の乗り入れ

2006年 12月15日から龍山駅 - 光明駅間で通勤電車の営業を開始した。これは光明駅活性化策の1つであるとともに同駅周辺における自動車の違法な路上駐車を減らすための対策でもある。 2008年12月1日から利用客低迷による効率化のため光明シャトルの始発が永登浦駅に変更され、使用する通勤型電車も4両に短縮される。

駅一覧

京釜高速線

在来線経由(大田‐東大邱間)

  • 東大邱発着の1日2往復は大田~東大邱間を在来線経由で運行している。

湖南高速線(幸信‐木浦)

湖南高速線(長城‐光州)

車両

初代車両

列車は1編成20車両で、フランスTGV-Aの韓国仕様であり集中動力方式を採用、前後1両ずつが機関車で残り18両が客車となっている。車両は12編成がフランスのアルストム社によって、残り34編成が、アルストム社から主要部品を輸入する事によるノックダウン生産にて、韓国現代-起亜自動車グループ傘下の地元メーカー、ロテム社によって造られた。
座席は2両の自由席を除き指定席で、一般席の指定は追加料金なしで利用できる。4両が特室車(日本のJRグループのグリーン車に相当)で、リクライニングシートが備わっている。一般車は欧州などに見られる形式の座席が回転しない固定式で、高速列車にも拘らず後ろ向きに着席する席が半数あることなどが、不満の理由に挙げられた。現在は後ろ向きの座席の場合は割引運賃を適用するなど工夫している。座席を含む内装はアルストム社との契約で開業から2年間(2006年3月まで)改修できないことになっている。既にこの期間は過ぎた為、開通当初からの要望であったが契約上不可能であった座席の回転式への改良が検討されており、2006年12月、鉄道公社は2012年の車内設備更新時に随時回転式座席への交換を行うと発表した。交換を終えるのは2016年を予定している。

HSR350X

一方、ロテム社と韓国鉄道技術研究院は、TGV-Rをベースとして80パーセント以上を国産化した韓国型高速鉄道試験車G7/HSR350Xを製作し、最高速度350km/hの運転を目的として実験している。2004年12月の試運転では量産投入予定の10両編成から客車3両を抜いた7両編成で352.4km/hを記録した。韓国鉄道技術研究院は十分な成果が得られたとして今後は量産編成の作成に取り掛かる予定となっており、正式名称「KTX-II」として2009年に湖南線用6編成を、2010年に全羅線用4編成を投入予定としている。

HEMU-400X

韓国鉄道技術研究院はHSR350Xの落成を待たずに既に後続の試験車としてHEMU-400Xを開発している。
  • 総開発費700億ウォン
  • 最高速度400km/hを目標
  • 動力分散型を採用(KTXやHSR350Xは集中動力型)
  • 海外市場への販売を視野に入れた開発
としているが、既設高速新線の設計最高速度は350km/hであり、韓国国内では「夢の中でのみ走る車両に多大な投資をする必要があるのか」「国内での走行実績が無い車両が海外市場で本当に売れるのか」と批判されている。

KTX-II

湖南線2009年より投入する予定の車両である。2007年の釜山国際鉄道産業展(BEXCO)に実物大模型2両分を展示した。

画像

画像:KTX-2.jpg|牽引機関車部分の模型 画像:KTX2 1st.jpg|特室車の車内 Image:KTX.jpg|列車後部

歴史

1983年
1989年
1990年
  • 事業計画・路線決定
1992年
  • 3月: 京釜高速鉄道建設公団が発足
  • 6月: KTX高速新線建設着工
1993年
1994年
1997年
1998年
1999年
2002年
  • 7月: 天安 - 鳥致院間の試験運行で309km/hを記録
2003年
2004年
2006年
2007年
  • 6月1日: ダイヤ改正が行われ、京釜線の金泉(キムチョン)駅・亀尾(クミ)駅に直通する系統が新設される。(1日2往復、東大邱発着)

計画

概要

2010年には、ソウル近郊と釜山近郊を除く全区間が高速路線に移行し、ソウル-釜山間は1時間56分に短縮される計画であった。しかし、慶州市街地の地下化および周囲の山へのトンネル建設をめぐって自然保護などの立場から反対運動が起こり、トンネル計画の中止などの理由により当初の計画の2時間以内の走行は不可能になってしまった。
大邱から慶州を経て釜山につながる部分の専用路線を建設する第2期工事は、2002年6月に始まった。2006年8月、建設交通部は大田市内及び大邱市内の専用線増設について、地下短絡化ではなく、在来線と並行する高架化を正式決定。それぞれ1兆ウォン超の費用で高架化、沿線道路立体化、沿線の緩衝緑地の設置などの事業が始まり、2010年の完成を予定している。また五松、金泉亀尾、新慶州の駅新設とあわせて、全通後の所要時間は現行より約30分短縮の2時間10分を予定している。
さらに韓国鉄道公社としては、2010年をめどに全羅線の全線と慶全線の三浪津から晋州までを電化複線化させ、国産高速鉄道車両(下記)を直通させる予定である。
一方、2010年の第二段階開業時に、高速線に駅を新設することが決定したが、この設置場所をめぐって沿線自治体同士の誘致合戦や軋轢が熾烈さを増している。
また、湖南線の高速新線建設については2006年8月に、京釜高速線の五松駅から分岐し南公州、益山井邑光州木浦に至る230.9kmのルートでの着工が決定した。光州以北については2015年、光州以南については2017年の完工を予定している。事業費は10兆5417億ウォン、 完成後の所要時間はソウル-木浦間で1時間46分となる。
遠い将来には、ソウル江南地区へのKTX乗り入れや東方面の江陵へ向かう路線の構想がある。

駅一覧

京釜高速線

湖南高速線

運行

2004年 10月には定時運行率99.1%に達していたが、2006年6月までの平均定時率が91%に落ちていることが判明した(韓国鉄道公社では5分以内の遅延は全て定時扱いとしている)。
韓国の旧正月及び秋夕(チュソク=旧盆に相当する休み)の時期には特別輸送期間として、別途列車の予約期間が設定される。この時期の予約は、通常の予約ができず、1人4枚までの購入に制限されたり、鉄道会員を優先して予約させるなどし、外国から来た観光客は特にこの時期は注意しなくてはならない。しかしながら、現状はKTXが従来からの特急セマウル号急行ムグンファ号などに比べ割高で、KTXを敬遠する傾向があり、KTXの空席が目立っているのが実情であるが、航空機からシフトする客は増加しつつある。

トラブル・課題

  • 騒音問題<ref>리포트- KTX 정차소음, 사람에게 더욱 크게 들린다</ref>(非常ブレーキを掛けた際に発生する騒音にも人体への影響が指摘されている)
  • バラストの地盤が不安定なため、170-230Km/hで徐行運転が必要な箇所が存在する<ref>선로 뒤틀림 계속 ‘저속철 KTX’</ref>(開業時にも試運転が不十分にも拘らず、そのまま300km/hでの運行を行っていた)
  • 開業当初多発した運行障害によるトラブルは減ったが、車両故障が増加した。(フランスアルストム社のサポートは2006年3月で終了している)
  • KTXを運行する韓国鉄道公社の負債が6.7兆ウォン(日本円で約8743億円)にも達し、鉄道施設公団の負債約6兆6000億ウォンとあわせると約13兆3000億ウォン(日本円で約1兆6770億円)もの巨額負債に達している。
  • 46編成で552個ある動力伝達部品「トライポッド (Tripod)」の相当数が想定した交換時期より早く欠損・磨耗し、速度制限や制動力低下の恐れがある。
  • 部品不足による他の編成からの部品流用(所謂共食い整備)の多発。
  • 2007年 6月3日には京義線の加佐駅-水色駅間の地下鉄工事現場で地盤が崩落する事故が発生し、KTXの車両が約20日間車両基地に回送出来ない事態となった。
  • 同年11月3日、釜山駅構内でソウルに向け出発しようとしていたKTX110号と、後続列車として車両基地から回送中の同112号が110号が停車中の構内へ進入し衝突、112号の先頭車両が乗り上げ、双方先頭部が大破する事故が発生した。高速鉄道として世界初の正面衝突事故である。双方の運転士に怪我はなかったが、110号の乗客10数名から数十名が負傷したとの報道 がある。
  • コレイルが60億ウォン(約6億2000万円。税金)を投じて導入した自動改札機が稼動当初から切符が詰まる等の誤作動が発生し乗客らの抗議が相次ぎ、使用を停止すると共に2008年中に撤去・廃棄する可能性が出て来る等の事態に発展した(ただし、コレイル側は駅の案内において「信用乗車方式」導入と案内している)。
  • 2008年 9月15日に、過去2年6ヶ月間にわたって10万人を越える乗客がKTX延着によって料金の一部返金を受けていたことが判明した。
などのトラブル・課題があり、今後の動向が注目される。

関連項目

脚注

外部リンク

* KTX KTX KTX KTX
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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