邦題 [被リンク数: 72]

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邦題(ほうだい)とは、日本以外の映画名、書籍名、楽曲名などを日本語でつけなおしたものである。なお、本来の作品名のことを「原題」という。

概要

邦題のつけ方には直訳タイプと意訳タイプとがある。意訳タイプの中には「名訳」、あるいは「迷訳」といわれるものがあり、しばしば人々の関心を引く。
洋画においては、シリーズものに「腰抜け~」(ボブ・ホープ)や「底抜け~」マーチン&ルイス)を付けて主演俳優の一連ものであることを明瞭にし、また、西部劇ならば「荒野の~」、恋愛映画ならば「愛と○○の~」を付けるなど符丁的な役割も果たした。
時代が進むにつれて、いわゆる横文字への抵抗がなくなり、いわゆる「大作」と呼ばれるもの、その方向での広報を意図する作品には独自の邦題をつけず、原題を単にカタカナ表記にしたものが登場するようになった。また、製作会社によっては邦題をつけることを禁止することを前提として上映契約を締結している場合もある。ただし、原題の複数形が単数形になっていたり、定冠詞副詞が省かれるなど、あくまでも日本人が読みやすい形に整形されるので、必ずしも原題そのままではない。これに関しては、題そのものの意味が失われるため批判も多い(a littleやa kind ofなどはaのあるなしでまったく意味が変わるなど単語のあるなしは大きいため)。
但し原題を使う邦題の場合、日本人が認識する意味で読み取った場合に、例えば「プライベート・ライアン」の場合、プライベートが軍隊の階級である二等兵として解釈されず、一般的に知られる意味で「私的なライアン」のように、本来の意味とは違う形で解釈されてしまうことがある。そのため、原題のイメージを損なわないまでも、意味が分かる邦題をつけるべきとも考えられる。
また、最近では(主に1990年代後半以降)、「一見外国語表記だが、原題とは全く違う」邦題がつけられることも増えてきている。
なお、近年「イメージが合わない」「別の意味にとられる」「ダサい」などの理由で邦題を消去するケースが増えてきている。例として、クイーンの「ドント・トライ・スイサイド」(本来は「自殺なんてするんじゃない」という意味だが、「自殺志願」というまったく逆の意味の邦題が付いていたため)、「ナウ・アイム・ヒア(誘惑のロックンロール)」やシンディ・ローパーの「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン」(「ハイスクールはダンステリア」という歌詞とはまったく関係ない曲のイメージのみでつけられた邦題に本人から「本来の歌詞のイメージと違う」とクレームがついたため)などがあげられる。また、ストーン・ローゼズのアルバム『ストーン・ローゼズ』は『石と薔薇』という邦題があったが、現在ではほとんど使われていない例がある。

著名な邦題

小説

映画

  • 『007は殺しの番号』(原題『Dr.No』、リバイバル上映のタイトルは『007 ドクター・ノオ』)
  • 007 危機一発』(原題『From Russia With Love』、水野晴郎による命名。水野氏によれば一髪ではなく一発にしたのは、拳銃の一発に引っ掛けての洒落だったとのこと。マット・モンローの歌う主題歌「ロシアより愛をこめて」がヒットしたため、1972年リバイバル上映された際、タイトルが『007 ロシアより愛をこめて』に変更された。)
  • 女王陛下の007』(原題『On Her Majesty's Secret Service』)
  • 真夜中のカーボーイ』(原題『Midnight Cowboy』、水野晴郎による命名。“カウボーイ”ではなく“カーボーイ”にした理由は、都会のシーンが多いためカー→CAR→車が連想できるためだとのこと)
  • ランボー』(原題『FIRST BLOOD』、邦題が原題を変えた好例。続編からは原題も「Rambo」がメインに)
  • 『摩天楼はバラ色に』(原題『THE SECRET OF MY SUCCESS』)
  • いつも心に太陽を』((原題『To Sir, with Love』ルルが歌った主題歌も同じ邦題&原題)
  • バルカン超特急』(原題『The Lady Vanishes』)
  • 俺たちに明日はない』(原題『Bonnie and Clyde』)
  • 明日に向って撃て!』(原題『Butch Cassidy and the Sundance Kid』)
  • おしゃれ泥棒』(原題『How To Steal a Million』)
  • 華麗なる賭け』(原題『The Thomas Crown Affair』 主演スティーヴ・マックイーンピアース・ブロスナン主演でリメイクされた際、タイトルは『トーマス・クラウン・アフェアー』だった。)
  • 勝手にしやがれ』(原題『À bout de souffle』)
  • ハムナプトラ/失われた砂漠の都』(原題『The Mummy』直訳すると「ミイラ」。続編の邦題を複雑にさせてしまった)
  • 17歳のカルテ』(原題『Girl, Interrupted』)
  • 史上最大の作戦』(原題『The Longest Day』。水野晴郎による命名)
  • 『バニシング In 60』(原題『Gone in 60 Seconds』。リメイク版(原題は同じ)の邦題は『60セカンズ』に改題)
  • インビジブル』(原題『The Hollow Man』)
  • 『プリティ・ブライド』(原題『Runaway Bride』。『プリティ・ウーマン』のジュリア・ロバーツリチャード・ギアが再び主演を務める映画ということで似た題にされた)
  • カル』(原題『tell me something』。韓国映画とすぐわかる題にするため、邦題は朝鮮語を用いた。意味は「刀」)
  • 愛と青春の旅立ち』(原題『An Officer and A Gentleman』)
  • 愛と哀しみの果て』(原題『Out of Afirica』)
  • バタリアン』(原題『The Return of the Living Dead』)
  • 死霊の盆踊り』(原題『Orgy of the Dead』)
  • バス男』(原題『Napoleon Dynamite』。『電車男』を意識したタイトルになっている。)
  • アタック・ナンバーハーフ』(原題『Satree Lex』。ちなみにこの映画の監督、ヨンユット・トンコントーンは『アタックNo.1』のファンである)
  • 『カリブの熱い夜』(原題『Against All Odds』。フィル・コリンズが歌った同名主題歌の邦題は「見つめてほしい」)
  • ひかりのまち』(原題『Wonderland』)
  • ドラゴン危機一発』(原題『唐山大兄』、英語題名『THE BIG BOSS』。この他のブルース・リー主演映画の邦題も、原題と違うものがある)
  • ノートルダムの鐘』(原題『The Hunchback of Notre Dame』。正しい邦題は『ノートルダムのせむし男』だが、放送コードの関係で変更)
  • 『コレヒドール戦記』(原題『They Were Expendable』。直訳すると『消耗品である彼等』)
  • 殺人狂時代』(原題『Monsieur Verdoux』、チャールズ・チャップリン製作・監督・脚本・主演)
  • ムトゥ 踊るマハラジャ』 (原題『Muthu』。登場人物の名であるとともに『キス』を意味する)
  • 『シャールクカーンのDDLJラブゲット大作戦』 (原題『Dilwale Dulhania Le Jayenge』、直訳すると『勇者が花嫁を連れて行く』)
  • 『ミモラ』 (原題『Hum Dil De Chuke Sanam』、直訳すると『私の心は愛しいあなたのもの』)
  • 『インドの仕置人』 (原題『Hindustani』、タミル語題名『Indian』。直訳するといずれも『インド人』)
  • 『アルターフ 復讐の名のもとに』 (原題『Mission Kashmir』、直訳すると『カシミール作戦』)
  • 戦争のはらわた』 (原題『Cross of Iron』鉄十字章、ドイツ軍の勲章名。公開当時B級ホラー映画が流行っていたため。)

テレビドラマ

  • 奥さまは魔女』(原題『Bewitched』)
  • スパイ大作戦』(原題『Mission Impossible』。1996年にトム・クルーズ主演で映画化された際は、原題のままのタイトルだった。)
  • 0011ナポレオン・ソロ』(原題『The Man from U.N.C.L.E.』)
  • タイムマシーンにお願い』(原題『Quantum Leap』)
  • ふたりはお年ごろ』(原題『So Little Time』)
  • 恋するマンハッタン』(原題『What I Like About You』)
  • 『白バイ野郎ジョン&パンチ』(原題『CHiPs(カリフォルニア・ハイウエイ・パトロールの愛称)』)
  • 冬のソナタ』(原題『겨울연가』直訳すると「冬の恋歌」)
  • 『ソニー号空飛ぶ冒険』(原題『The Whirlybirds』・日本ではソニーが番組スポンサーだったため)
  • 『フューリーとソニー』(原題『Fury』・日本ではソニーが番組スポンサーだったため。『名馬フューリー』、『スーパーヒューリー』という邦題で放送されたこともある)

テレビアニメ

ゲームソフト

楽曲

  • 『宇宙のファンタジー』(アース・ウインド&ファイヤー、原題『Fantasy』)
映画『Be Cool』主題歌、『完全人体張本』テーマ曲、ドラマ『電車男』挿入歌
(なお、この曲は後年ニーアマイアがカバーしたが、その時の邦題は『恋の呪文はシャンガラン』となった)
  • 『チワワ de こんチワワ』(DJ BOBO、原題『Chihuahua』)
  • 恋のマイアヒ』(O-Zone、原題『Dragostea din tei』直訳すると「菩提樹の下の恋」)
  • 『ときめき☆アーモンドパフェ』(イローナ、原題『Un Monde Parfait』)
  • 『酒場で格闘ドンジャラホイ』(コルピクラーニ、原題『Wooden Pints』、『翔び出せ! コルピクラーニ』収録)
  • 『イリノイの浣腸強盗』(フランク・ザッパ、原題『The Illinois Enema Bandit』)
  • 『いまは納豆はいらない』(フランク・ザッパ、原題『No Not Now』)
  • 『娘17売春盛り』(フランク・ザッパ、原題『Teen-Age Prostitute』)
  • 『愚かなる掃除用具』(パール・ジャム、原題『Stupid Mops』)
  • 『やらせろ!』(アンドリューW.K.、原題『Make Sex』)
  • 『ナマ・ビール・タモ・シモ』(インプレシオーネ、原題『nama biiru』直訳すると「ビールください」)
  • 『頭突きdeジダンだ!?〜ヘッド・バッド・ダンス』(La Plage、原題『Coup de Boule』)
  • 『ときめきダンシン』(シザー・シスターズ、原題『I Don't Feel Like Dancin'』)
  • 『グウェン姐さんのねじ巻き行進曲』(グウェン・ステファニー、原題『Wind It Up』)
  • 『心の愛』(スティーヴィー・ワンダー、原題『I Just Called To Say I Love You』)
  • 『慕情』(フォー・エイセス、原題『Love Is A Many-splendored Thing』)
  • 『恋の日記』(ニール・セダカ、原題『The Diary』)
  • 『フラれた気持ち』(ライチャス・ブラザーズ、原題『You've Lost That Loving Feelin'』)
  • 『太陽は燃えている』(エンゲルベルト・フンパーディンク、原題『Love Me With All of Your Heart』)
  • 『忘れじの面影』(シャルル・アズナブール)、原題『She』)
  • 『悲しき慕情』(ニール・セダカ、原題『Breaking Up Is Hard To Do』)
  • 『悲しき街角』(デル・シャノン、原題『Runaway』)
  • 『誓い』(スタイリスティックス、原題『You Make Me Feel Brand New』)
  • 『愛がすべて』(スタイリスティックス、原題『Can't Give You Anything (But My Love)』)
  • 『霧のサンフランシスコ』(トニー・ベネット、原題『I Left My Heart In San Francisco』)
  • 遙かなる影』(カーペンターズ、原題『(They Long To Be) Close To You』)
  • 『見つめ合う恋』(カーペンターズ、原題『A Kind of Hush』)
  • 愛のプレリュード』(カーペンターズ、原題『We've Only Just Begun』)
  • 『ボーイハント』(コニー・フランシス、原題『Where The Boys Are』)
  • 『涙のワルツ』(パティ・ペイジ、原題『I Went To Your Wedding』)
  • 『ツイストNo.1』(チャビー・チェッカー、原題『Let's Twist Again』)
  • 『恋のマカレナ』(ロス・デル・リオ、原題『Macarena』)
  • 『内臓大爆発』(カーカス、原題『Regurgitation Of Giblets』)
  • 『いい話じゃないですか』(アナル・カント、原題『I Like It When You Die』)
  • 『あっ、ジョン・コンゴスだ!』(ジョン・コンゴス、原題『Tokoloshe Man』)
  • ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)』(キャラメル、原題『Caramelldansen』)
  • 『オシリは嘘つかない』(シャキーラ、原題『Hips Don't Lie』)
  • 『ぷんちきぱやっぱーヾ(゚∀゚)ノ♪』(カリーニョ、原題『Caipirinha』)

原題がアーティスト名のアルバム

※1stアルバムに多い。
  • 『デビュー』(アース・ウインド&ファイヤー、原題『Earth Wind And Fire』)
※厳密なアーティスト名表記は「Earth, Wind & Fire」
  • 野獣生誕』(エアロスミス、原題『Aerosmith』)
  • 宇宙の騎士』(TOTO、原題『TOTO』)
  • 幻想飛行』(ボストン、原題『Boston』)
  • 『南からきた男』 (クリストファー・クロス、原題『CHRISTOPHER CROSS』)
  • 『サーペンス・アルバス 〜白蛇の紋章〜』(ホワイトスネイク、原題『Whitesnake』。ジャケットの紋章に刻まれたラテン語"Serpens Albus"より)
  • 戦慄の王女』 (クイーン、原題『Queen』)
  • 『踊るヴァイオリン群とエレクトリック・ロック、そしてボーカルは如何に(ノー・アンサー)』(エレクトリック・ライト・オーケストラ、原題『Electric Light Orchestra』。現在では原題に戻されている。なお、ノー・アンサーの由来は当該項目を参照。)
  • 白い暴動』/『パール・ハーバー'79』(ザ・クラッシュ)、原題『The Clash』。邦題はそれぞれイギリス盤、アメリカ盤に対して付けられたもの。

邦題がアーティスト名のアルバム

※2000年以降多くなっている。
  • 『ヴァニラ・アイス』(ヴァニラ・アイス、原題『To The Extreme』)
  • 『ジャミロクワイ』(ジャミロクワイ、原題『Emergency On Planet Earth』)
  • オアシス』(オアシス、原題『Definitely Maybe』)
  • 『ノラ・ジョーンズ』(ノラ・ジョーンズ、原題『Come Away With Me』)
  • 『ジェイムス・モリソン』(ジェイムス・モリソン、原題『UNDISCOVERED』)

その他の音楽

  • 『たどり着くのが遅すぎて溺れる魔女を救えなかった船』(フランク・ザッパ、原題『Too Late to Save a Drowing Witch』)
日本版発売当初は『フランク・ザッパの○△□』という邦題が付いていた。

外部リンク

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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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