貧困の文化(Culture of poverty)は、人類学者オスカー・ルイスがその著書「貧困の文化―メキシコの“五つの家族”」(
1959年)の中で用いた表現で、
1960年代以降の
アメリカで提示され、貧困者が貧困生活を次の世代に受け継ぐような生活習慣や世界観を伝承している、という考え。このサイクルを打破することが社会問題としての貧困を解決するために不可欠だとされている。
民主党のダニエル・パトリック・モニハン上院議員(Daniel Patrick Moynihan)のモニハン・レポートなどに採用され、アメリカの対貧困政策に大きな影響を与えている。
日本ではまだ広く認識されていない。
ルイスは、長い研究を通じて「貧困の文化」の約70の特徴を挙げている。また、すべての低所得者が「貧困の文化」に属するわけではなく、世代を通じてより豊かな生活へと上昇してゆく家系には同文化は存在しないと説いている。
評価
ルイスの研究は古典的な社会保障の立場から、一種の犠牲者非難であるという指摘もある。
“国家”“巨大資本”と“被搾取階級”を対立する概念として捕らえた古典的な格差社会の研究に対して、より広義の構造的・文化的搾取の概念を持ち込み、格差社会をより多面的に捉えるように促したことは評価すべきだという意見もある。
参考文献
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- 『貧困の文化』(オスカー・ルイス著、高山智宏他訳、筑摩書房、ISBN 978-4480087669) - 上記"The Culture of Poverty"の日本語訳
関連項目
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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