表三郎 [被リンク数: 5]

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表 三郎(おもて さぶろう、1940年10月15日 - )は、元大阪市立大学全共闘議長桃山学院大学講師翻訳家思想家経済学並びに社会思想史に関する論文多数。その傍ら駿台予備学校英語科講師を務める。1976年から1991年まで、駿台予備学校関西地区英語科主任。その後、関西地区英語科顧問。駿台予備学校英語科の伊藤和夫が提唱する構文主義を乗り越えるポスト構文主義を提唱している。

経歴

  • 1940年 広島生まれ、大阪育ち。
  • 大学受験は、現役時は第一志望に不合格・1年目は予備校で浪人するも再び不合格、2年目は宅浪に変えたがまたも第一志望には不合格。3浪目が視野に入り絶望のどん底にあったが、そんな本人を見かねた母方の祖母が、練習のつもりで受けた甲南大学経済学部に勝手に入学金を収めてしまい、失意のまま進学することとなった。
  • 1970年 大阪市立大学大学院経済学研究科博士課程修了。
  • 最初革命的共産主義者同盟に所属するも、中核派革マル派の分裂に際してはそのどちらにも加わらず、その後大阪市立大学の全共闘議長に就任するなど学生運動に傾倒した。
  • 大学院修了後は桃山学院大学の講師を務める傍ら論文執筆に励み、「現代の理論」等に多数掲載。
  • 伊藤和夫率いる構文主義の総本山である駿台に在籍しながら、ポスト構文主義を掲げている。
  • SFCを東大より評価している。

表の提唱する英文の読み方

構文主義の第一人者である伊藤和夫を批判する表は、自身の英文読解のストラテジー、戦略を
  • ポスト構文主義
と呼んでいる。ポスト構文主義に従った英文読解法は以下の内容を含んでいる。
  • 重層的な読み:構文・表現・内容の三層で分析を行い、文章をミクロからもマクロからも分析すること。
  • 「動詞Vの発見」重視:構文の分析において、「動詞Vの発見」をセンテンス毎に丁寧におこなう(いきなり特殊構文に飛びつかない)。
  • パラグラフリーディング
文の構造(文法的な関係)を明らかにすることを重視する構文主義に対して、加えて文章の内容をも重視するのがポスト構造主義である。これは、文の構造と内容には深い関係があって、その関係に留意しつつ読解することが、より読解に優れるはずであるという考えからである。このため、表氏は英文を前から読み、前から訳することを強調している(英文の構造は、「エンドフォーカス」となっており、前提⇒主張 の順番で論理が展開されるため、この流れに沿った読み方をすべきであると考えている)。
他に、ひたすら英単語を丸暗記する方法を非効率であるの批判(試験に出る英単語の著者である森一郎/システム英単語(駿台文庫)への批判)で有名である。単語は文脈の中で定義されるのであるから、文章から英単語のみを切り離して覚えるよりも、文章を読む練習の中で単語を覚える方がより読解力の向上に優れるとしている。

ポスト構文主義が生まれた背景

文の構造だけでなく文章の内容をも重視するのがポスト構文主義である。このような考え方が予備校内で支持されるようになったのは、大学入試の英語試験において、文章の意味内容を理解していなければ(つまり、十分な背景知識を持っていなければ)、個々の英文の理解もあやふやにならざるを得ないような出題が行われていたことが大きく作用している。入学試験の英語問題は、大学内の英文学や言語学などを専門とする教官によって作成されることが多いのだが、作問者の中には手近にある専門書等の文章を引用する者もおり、これが言語学などを学んだ経験のない受験生をたびたび悩ませていた。このような出題は数千人規模の合格者を決める入試問題としては不適切であると思われるが、対応を迫られた受験生は、背景知識まで含めた精緻な読解手法を難しい入試問題に対応し、なおかつ知的好奇心を満たしてくれる魅力的な講義として受け入れた。 特に、1990年代までは教養そのものの商品価値が高く、教養指向の強い受験生が多かったことも大きく影響している。

授業

1980年代から90年代中頃まで、駿台予備学校関西地区の英語科ではナンバーワンの人気を誇っていた。講義の内容は、単なる英語の授業というよりは、文学・哲学・社会学等に及ぶ講義となることが多く、教養講座に近い内容であると言われる。
受験産業の中では、受験テクニックを売りにする予備校講師が多いが、表三郎の授業では受験に特化したテクニックを扱うことはない。むしろ、表三郎自身は受験テクニックを毛嫌いしている。

語録

* 「俺は今まで10万冊の本を読んできた」 * 「2ちゃんねるに悪口を書き込まれたら一流の証」 * 「天才くん」(ジーニアスをネタにする時に使う) * 「したがってそういう奴らは馬鹿だ」 * (誤訳等に対して)「死ね」 * 「(英文解釈の際に)括弧つけるなよ。カッコ悪いから」

著書

大学受験参考書

  • 『スーパー英文読解法(上)』(論創社、1991年)
  • 『スーパー英文読解法(下)』(論創社、1994年)
  • 『スーパー英文読解法 入門編 ビデオ』 (論創社、1995年)
  • 『表三郎のスーパー英文読解法講義 [録音資料] 全10巻』(論創社、1995年)
  • (監修)(冨士哲也)『スーパー英文読解演習(1)』 (論創社、1996年)
  • (監修)(冨士哲也)『スーパー英文読解演習(2)』(論創社、1996年)
  • (監修)(冨士哲也)『スーパー英文読解演習(3)』(論創社、1997年)

一般書

  • 『答えが見つかるまで考え抜く技術』(サンマーク出版、2003年)
  • 日記の魔力』(サンマーク出版、2004年)
  • 『問いの魔力』(サンマーク出版、2008年)

翻訳

論文

  • 「国家独占資本主義下の公的投融資と資本の過剰蓄積 -- ポール・ボッカラの新論〔Paul Boccara; Capitalisme monopoliste d'Etat, Accumulation du capital et financement public de la pro-duction.("Economie et Politique"誌 1966年6月7日掲載)〕紹介」『経済学雑誌』60(2) [1969.02]
  • 「商品の物神性と価値形態(マルクス物神性=物象化論の再構成 -1-)」 『現代の理論』8(11)(1971月11月)
  • 「マルクス価値形態論の論理的位相(マルクス物神性=物象化論の再構成 -2-)」『現代の理論』8(12)(1971年12月)
  • 「物神性=物象化世界の基礎構造 -上- (マルクス物神性=物象化論の再構成 -3-)」 『現代の理論』9(2)(1972年2月)
  • 「物神性=物象化世界の基礎構造 -中- (マルクス物神性=物象化論の再構成 -4-)」 『現代の理論』9(6)(1972年6月)
  • 宇野理論における世界認識(宇野理論とマルクス主義経済学((特集))」『現代の理論』9(7)(1972年7月)
  • 「物神性=物象化世界の基礎構造 -下-(マルクス物神性=物象化論の再構成 -5-)」『現代の理論』9(8)(1972年8月)
  • 「<国家-市民社会>止揚の構図 -- ヘーゲルとマルクス (ヘーゲルからマルクスへ(特集))」 『現代の理論』10(7)(1973年7月)
  • 労働把握をめぐるヘーゲルとマルクス(ヘーゲルからマルクスヘ(特集) -2-)」 『現代の理論』10(12)(1973年12月)
  • 「労働と所有の分離 -- マルクス階級論の核心は何か -上- (マルクス研究の新段階(特集))」 『現代の理論』11(3)(1974年3月)
  • 「労働と所有の分離 -- マルクス階級論の核心は何か -下-」『現代の理論』11(4)(1974年4月)
  • 「ヘーゲルの国家-市民社会論 -- イェーナ実在哲学を中心として -上- (ヘーゲルからマルクスへ(特集)-3-)」『現代の理論』11(8)(1974年8月)
  • ポストモダニズムと市場(仮構としての経済 -- 市場・貨幣・文明) -- (市場) / Fredric Jameson 著; 表三郎 訳」 『現代思想』 21(4)(1993年4月)
  • 「マルクスの民主主義論 -- マルクス・バフチンオースチン -1-」 『情況 第二期』 7(8)(1996年9月)
  • 「知と生活の分裂 -- マルクス・バフチン・オースチン -2-」『情況 第二期』7(9)(1996月10年)
  • 「国家と市民社会の分離 -- マルクス・バフチン・オースチン -3-」『情況 第二期』7(10)(1996年11月)
  • 「近代社会の宗教性 -- マルクス・バフチン・オースチン -4-」『情況 第二期』7(11)(1996年12月)
  • 歴史に学ぶ -- 石堂清倫先生訪問記』 『情況 第二期』8(2)(1997年2月)
  • 「ダイアローグ論 -- マルクス・バフチン・オースチン -5-」『情況 第二期』8(4)(1997年5月)
  • フランクフルト学派論 -- アドルノベンヤミン(上)(特集 フランクフルト学派の新潮流) フレデリック・ジェームソン; 表三郎 訳」『情況 第二期』9(4)(1998年5月)
  • 「フォイエルバッハについて -- オリジナル版「フォイエルバッハ・テーゼ」〔含独語原文〕(特集 マルクスの「フォイエルバッハ・テーゼ」に還れ) / Karl Marx; 表三郎 訳」 『情況 第三期』 2(6)(通号10、2001年7月)
  • 「『フォイエルバッハ・テーゼ』の思い出(特集 マルクスの「フォイエルバッハ・テーゼ」に還れ) -- (「テーゼ」に関する思想的・理論的提言)」 『情況 第三期』2(6)(通号10、2001年7月)

雑誌連載

大学受験関係

  • 「英文熟読講座」『高校英語研究』(研究社出版、1989年4月-1990年3月、全12回)

関連項目

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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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