自由民主党(じゆうみんしゅとう、略称:
自民党、
自民、
Liberal Democratic Party、
LDP)は、
日本の
政党。
概要
鳩山由紀夫らによる
民主党や
小沢一郎による
自由党の登場後は、「自由民主党」の正式名を使うと混同される恐れがあるため、「
自民党」または「
自民」の略称を使う頻度が増えている。
機関紙も、それまでの『自由新報』から『自由民主』に改題した。
政治学者の
北岡伸一の著書『自民党 政権党の38年』(読売新聞社、1995年11月)によると、政党発足当初は吉田派・反吉田派、
党人派・官僚派、戦前派・戦後派など複雑な対立要素が絡んでいたため、“
保守合同”の立役者となった
三木武吉は「10年も一党体制を維持できればマシな方だろう」という程度の認識だったという。
しかし、
平成期に入ると経済
不況でそれらの諸政策も行き詰まり国と地方も莫大な財政
赤字を抱えるようになって建設族の「
保守本流派」は人材を
野党に流失(最近では
郵政民営化問題で大量離党)して影響力を失い始めた。
近年の自民党(
1990年代後半以降、特に小泉政権以後)は東京大都市圏を中心とする大銀行・大企業・外資系企業の利益を特に重視する金融族の
ネオコン型
新自由主義派が圧倒的に主流となっているとされる。また、旧来の地方の組織的動員よりも、東京の
マスメディアを利用した
大都市圏における候補者個人の大衆的人気に依存している面が大きくなってきている。
2000年代になると自民党は2005年衆議院の小泉郵政改革選挙でこそ大勝したものの、2007年には構造改革路線により疲弊する地方の自民党離れから参議院選挙では民主党に惨敗し、結党以来初めて参議院で第1党から転落している。更に、
公明党とその支持母体である宗教法人
創価学会の選挙協力による組織的動員なしには選挙戦を戦えない不安定な状態になっていると指摘されている。実際、自民党幹部が
2008年8月に行った調査によると、創価学会と公明党の支援無しで自民党が総選挙に臨んだ場合、100未満の議席しか獲得できないという。
「太陽を仰ぐ二人の子ども」を広報宣伝用の
シンボルマークに用いているが、正式な党章は
紫地に白線で「14枚花弁
菊紋の中央に「自民」の
モノグラム」が入るものである。
略史
政策
- 内政は新保守主義・新自由主義政策を取っている。
- 外交は日米安保に重きを置いており、近年は良好だったアジア諸国との関係が問題となるケースがあった。
- 旧来からの金権体質や架空事務所費の問題などが度々問題化し、そのような体質が批判される事がある。
組織
- 本部
-
国会議事堂の北西すぐに党本部がある。財団法人自由民主会館が所有する9階建てのビルで、「自由民主会館」という。
- その土地は国有地を借りたものである。延べ床面積は約1万5600平方メートルで大規模な本部ビルではあるが、約1万6000平方メートルある日本共産党本部の方が大きく、日本最大ではない。
執行部役員表
麻生内閣:2008年(平成20年)9月24日発足後、2008年(平成20年)8月28日時点
自由民主党 役員表。
- 総裁
- 組織本部
- 広報本部
-
政務調査会
-
総務会
-
選挙対策委員会
-
自由民主党国会対策委員会
- 他役員
- 参議院自由民主党
- 役員会参加者。
- 総裁は派閥を正式に退会、党四役は形式的に派閥を離脱。
歴代の執行部役員表
自由民主党の政権ポスト
派閥
以下は現状の派閥構成人数。
支持組織
党友組織
政治資金団体
-
国民政治協会(法人用の党友組織でもある。個人でも入会可能)
友好団体
事実上の支援団体
一般支持者
前述されたように自民党は財界や保守層からの支持が根強いが、
ベストセラーになった新書『
下流社会』等では自民党の政策による恩恵と無縁な下流階層にも、自民党の支持者が多いと指摘されている。特に
小泉純一郎政権は
ワンフレーズポリティクスと呼ばれる
マスコミ報道を利用した
劇場型政治(
小泉劇場)が一定の一般労働者層に受け、政治に関心がない層(いわゆる「
B層」)を投票場へ動員することに成功し、それにより高い投票率で大勝した選挙が多かった。
第44回衆議院議員総選挙からは党広報担当の
世耕弘成が
民間企業の
広告代理店と協力しながらマスメディア対策を事細かに指揮するようになり、より戦略的なメディア対策がなされるようになった。このような政治手法に対しては、
ポピュリズム政治との批判もしばしばなされる。
かつての自民党は貧しい田舎を重視する
保守本流派が主流で
農村部や小都市からの支持が根強かったが、近年の自民党(特に小泉政権以後)は経済効率を重視し
格差社会を肯定する
新自由主義経済政策を唱える
新保守主義派が圧倒的に主流となっており、地方を軽視する傾向が強くなっている事から、農村部の支持を失いつつある。ただし今でも地方では自民党の支配力が強い地域も多く、その支持層は主として
公共事業に依存する土木・建設業関係者であることが2006年に相次いだ自民党系の
知事主導の
官製談合などからも明らかになっている。だが、自民党の地方組織は弱体化しつつあり、選挙への組織的動員もかつてほど盛んではなくなっており、地方で
民主党など野党が予想外に議席を伸ばしたり健闘することが多くなってきている。
組織が崩壊傾向にあることもあって、近年は連立相手である
公明党及びその支持母体
創価学会への依存が高まりつつあるが、一方で従来自民党を支持していた宗教組織(
立正佼成会等)の離反を招いているともされる。
参議院自由民主党
参議院自由民主党は各種業界・団体代表者の割合が高い。
1989年の
第15回参議院議員通常選挙で大敗、過半数割れした結果、歴代の自民党政権・執行部は参院対策に重点を置いてきた。参院自民党の執行部人事は総裁の専権事項ではなく、また閣僚人事も派閥領袖より参院議員会長・参院幹事長の意向が優先される
参議院枠が存在する、派閥に対する帰属が衆院に比べて弱い。
地方組織
自民党は選挙区あるいは市区町村ごとに支部を擁しており、都道府県ごとに支部の連合会を設置している。この連合会のことを県連(けんれん)と略しており、正式には「自由民主党○○県支部連合会」という。東京都、大阪府、京都府、北海道においてはそれぞれ都連(とれん)、府連(ふれん)、道連(どうれん)になる。
対外関係
米国
韓国
日韓議員連盟に237名の議員が参加し、森喜朗元首相が現在も会長を務めるなど関係を重視している。
中国
2007年夏の参院選後に、
森喜朗元首相、
古賀誠元幹事長・
二階俊博国対委員長らが新たな
日中友好議員連盟の結成を予定していると報じられた。2007年7月4日には、
中華人民共和国の
王毅大使と中国大使公邸で懇談し、協力を求めた。日中国交正常化35周年に合わせて日本と中国が進める「2万人交流」プロジェクトが今秋にも達成されるのに合わせ、双方で記念式典を開催することで一致したとされる。
朝鮮民主主義人民共和国
党勢の推移
衆議院
参議院
(参考文献:
石川真澄(一部
山口二郎による加筆)『戦後政治史』2004年8月、
岩波書店・
岩波新書、ISBN 4-00-430904-2)
政党交付金
約168億4600万円
脚注
関連項目
外部リンク
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