狭山茶 [被リンク数: 20]

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狭山茶(さやまちゃ)は、埼玉県入間市所沢市狭山市飯能市川越市日高市ふじみ野市坂戸市東松山市、更に東京都瑞穂町武蔵村山市東大和市東村山市青梅市等で生産されているお茶である。埼玉県における農産物生産面積では県下一である。日本3大銘茶の一つとして『色の静岡、香りの宇治味の狭山』と称され、高く評価されている。

歴史・概要

茶の生産地としては北に位置し(日本最北限生産地は新潟県村上市)、冬季には霜が降りることもあるその涼しい気候により、厚みのある茶葉ができる。始まりは鎌倉時代で、武蔵国狭山丘陵一帯、特に現在の埼玉県入間市を中心に栽培された。江戸時代には、狭山丘陵一帯の村々が川越藩領であったことから、河越茶と呼ばれていた。江戸中期に行われた武蔵野新田開発により地域の特産物として栽培が普及し、産地も拡大したが、現在その多くは入間市で生産されている。茶葉の摘み取りは年に2回行われ、一番茶は4月から5月、二番茶は6月から7月に出荷される。主要品種は「やぶきた」と「さやまかおり」である。

製法

丹念に選りすぐられた新茶葉と、「狭山火入」という伝統の火入れが、江戸時代から変わらぬ美味しさの秘訣である。この火入れにより狭山茶特有の濃厚な甘味を得ることが出来る。手揉み茶の製法は「茶葉を蒸して焙烙に和紙を敷き、揉み乾かす」というものである。これは、享和2年(1802年)に吉川温恭村野盛政、指田半右衛門らが編み出したもので、現在では、主に手もみ狭山茶保存会によって、保存活動が展開されている。

特長

茶葉の厚さと伝統の火入れにより色・香り・味ともに濃い茶である。少ない茶葉でも「よく出る」茶に仕上げられている。

現状

狭山茶の生産地はの生産地としては最も都市化が進んだ地域である。1960年代から生産地のほぼ全域が東京ベッドタウンとなり、人口が急増。相次いで住宅商工業施設が建設される一方で茶畑は減少していった。埼玉県の茶の生産量も静岡県鹿児島県京都府など他の主要産地に比べかなり少ない。現在、入間市西部・南部には静岡・宇治等と同様の大きな茶畑が存在しているが、他の地域では住宅地の中に小さな茶畑が散在している風景がよく見られる。
周辺に住宅等が増えたことによる日照の問題や土地価格の高騰など、都市化によって他の生産地に比べ不利な面が生じた。一方で人口急増の結果、地元の需要が増えたため遠方に出荷する必要がなくなり、近郊農業として確立。都市化は経営上の利点ともなっている。また元来観光地でないため観光客向けの販売には頼っておらず、生産性の高い安定した経営・流通が実現している。
2007年には、鬼玉Nack5)とセーブオンの共同企画で「狭山さやか」の名前でペットボトル入り・500mlの狭山茶が店頭販売された。

地元茶業協会による狭山茶の定義

社団法人埼玉県茶業協会による規定(2004年4月16日制定)

生産地の定義

  • 狭山茶の産地は、埼玉県内及び埼玉県に隣接する東京都の西部地域とする。
  • 埼玉県内の特定地域名を産地とすることができる。
    • 埼玉県内の特定地域名を産地としたものとして、川越茶・秩父茶・児玉茶がある。
  • なお、東京都内産の狭山茶は、東京狭山茶と表示していることが多い。

表示基準

  • 「狭山茶」を「産地銘柄」として表示できるものは、埼玉県内産及び埼玉県に隣接する東京都の西部地域産の荒茶を100%使用したものとする。
  • 埼玉県内産及び埼玉県に隣接する東京都の西部地域産の荒茶を50%以上100%未満使用したものは「狭山茶ブレンド」と表示できるものとし、埼玉県内及び埼玉県に隣接する東京都の西部地域で最終的に仕上げ製造したものとする。
  • 上記において「荒茶」とは、埼玉県内及び埼玉県に隣接する東京都の西部地域において、生葉を生産し加工したものをいう。

その他

  • 入間市博物館:茶をメインテーマとした博物館。同館所蔵の「狭山茶の生産用具」が、2007年3月7日国の登録有形民俗文化財に登録された。HPに狭山茶についての詳しい解説がある。
  • 狭山稲荷山公園:毎年恒例の埼玉県主催茶会「さやま大茶会」会場。1990年、大茶会開催に合わせ、狭山市において新たに狭山抹茶「明松」(みょうしょう)が商品化された。
  • 東村山音頭(オリジナル版):狭山茶の濃厚な味が「人情の厚さ」に掛けて歌われている。
  • 夫婦道:木曜21時枠TBSテレビドラマ。埼玉県入間市で狭山茶を生産する夫婦を主人公に、普通の家族の人間模様を描いたホームドラマ2007年4月12日から放送。

関連項目

  • 埼玉県農林総合研究センター茶業特産研究所
  • 東京狭山茶農業協同組合
  • 緑茶
  • 煎茶
  • 玉露
  • 東京狭山茶

脚注

外部リンク

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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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