日本語におけるフランス語由来の外来語 [被リンク数: 12]

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フランス語から日本語への借用とは、フランス語から日本語に入った借用語翻訳借用のことである。芸術服飾料理製菓哲学の分野に多い。近年、英語由来の外来語に押され消えていく語(例:仏語「アベック」→英語「カップル」)がある一方、雑誌などでは、多くの日本語話者にとって意味の分かる英語ではなく、なじみの薄いフランス語を使用して新鮮なイメージを持たせようとする傾向(例:「とらばーゆ」「ヴァンサンカン」)が見られ、これらが外来語として定着することもある。
以下の外来語の中にはフランス語から英語になってから日本語になったものもあり、英語で通じても元のフランス語では意味が通じなくなったものもある(例:クレヨン、グランプリ、アンコール)。また、フランス語から日本語になった言葉の中には英語ではまったく通じない言葉もある(例:デッサン、ズボン、オブジェ)。

事例

芸術

  • アバンタイトル (avant-title)
  • :avant は…の前にの意。なお title は英語で、フランス語では titre (ティトル)である。
  • アバンギャルド (avant-garde)
  • :前衛芸術の意。
  • アトリエ (atelier)
  • アール・ヌーヴォー (Art Nouveau)
  • : nouveau は「新しい」を意味する形容詞。Art は「芸術」。
  • アンサンブル (ensemble)
  • :sembleは「似せる」。互いに似た旋律を弾く事。
  • アンティーク (antique)
  • エチュード (étude)
  • :英語でstudyで、練習曲と訳される
  • オブジェ (objet)
  • :あるいは対象の意。(英語:object)
  • オマージュ (hommage)
  • クレヨン (crayon)
  • :フランス語では鉛筆の意。
  • コラージュ (collage)
  • シュール
  • :surréalismeの誤った省略。sur は「上に」を示す前置詞。réalisme は「現実主義・リアリズム」。
  • デッサン (dessin)
  • パ・ド・ドゥ (pas de deux)
  • :英語に直訳すると「pace of two」で二人のステップの意
  • バレエ (ballet)

服飾

料理・食品

フランス料理も参照のこと

製菓

  • エクレア (éclair)
  • :フランス語の発音はエクレール。稲妻、ひらめきの意。
  • クレープ (crêpe)
  • ゴーフル (gaufre)
  • :ワッフルのこと。
  • ゴーフレット (gaufrette)
  • :小さいゴーフルの意。
  • シュークリーム (choux à la crème)
  • :フランス語のシュー(choux)キャベツの意と英語のクリーム(cream)を合成した日本語独自の造語。フランス語ではシュ・ア・ラ・クレム。
  • スフレ (soufflé)
  • タルト (tarte)
  • :トルテはドイツ語
  • パティシエ (女性形パティシエール)(pâtissier/pâtissière)
  • パフェ (parfait)
  • :英語でperfectの意。
  • プチフール (petit four)
  • :小さな窯の意。
  • マロン (marron)
  • ミルフィーユ (mille-feuille)
  • :千枚の葉の意。

社会・学問・思想

その他

日本におけるフランス語表記の慣例

フランス語の音韻体系は日本語の場合よりはるかに複雑であり、カタカナ表記ではフランス語の発音(他の外国語も同じ)を正確に表わす事はできないが、英語と違ってフランス語では綴りと発音がかなり一致しているため、カタカナで表記する場合には綴りに対応する表記法が慣例化しており、それに従えば、カタカナだけの表記から原綴りを推定する事もできる。よってフランス語の単語をカナ書きにして日本語の文脈で使用する場合には慣用に沿うべきであるが、フランス語は英語ほど身近でないためか、一般には知られているとは言い難く、近年乱れが生じているように見える。
  • an, en, in, un, ain, ein:実際のフランス語における発音はそれぞれ異なるが、カタカナでは全てアンと表記する。an, enは日本人の耳にはオンに聞こえるが、必ずアンとするのが慣例である。1999年にムッシュかまやつ堺正章らがバンドを結成し、 Sans Filtre(「フィルターなしのタバコ」を意味する)というフランス語の名称を「ソン・フィルトル」と称したが、これは慣例に従い「サン・フィルトル」とするべきで、ソン・フィルトルは son filtre すなわち「彼(彼女)のフィルター」という、全く別の意味になる。
  • oi:フランス語の発音は[wa](後ろに n が来たときのみ[wɛ̃])で、外来語やラテン語由来の特殊な学術用語以外は読み方に例外はない。日本人にはオワと聞こえるので、慣例ではオワとする。しばしばオアとされる場合があるが、発音を考慮すればオワが望ましい。
  • u:un や um のように鼻母音を形成しない限り、また外来語やラテン語由来の特殊な学術用語以外は例外なくであり、にはならない。déjà vuはデジャヴュと表記されなければならないが、デジャヴデジャブなどの間違いが定着している。1970年代に日本でも人気を呼んだ映画『エマニエル夫人』は、Emmanuelle という綴りからすればエマニュエル夫人が本来の表記である(リメイク版ではエマニュエルとなっている)。
  • il,ille:前に母音が来た場合は殆どが[j]、即ち日本語のヤ行音を作る半母音として発音され、慣例の表記はイユである。注意すべきは、フランス語にはエイ・アイ・オイといった二重母音がない事で、本来であればsoleil(太陽)はソレーユ、Versailles はヴェルサーユのように表記するべきであるが、ソレイユヴェルサイユのような二重母音的な表記が通用している。
  • ge:英語ではこの綴りは破擦音を表わすため、カタカナではと書かれるが、フランス語では摩擦音で、よりやわらかに感じられるので、ジュと表記される。

関連項目

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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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