概要
自動車教習所の指導員が教習を円滑に行えるよう、運転手が行っている操作の状況を確認するための各種機器や、緊急事態回避のため補助ブレーキなどを装備した車両である。
運転免許試験場の
技能試験に用いられる試験車は、教習車と構造は同一であるが、試験車は警察庁の車両基準により車種、車体の寸法、排気量などが細かく規定されており、規定を満たさない車両を試験に用いることはできない。なお教習所における
卒業検定に使われる車両も、この規定が準拠となる。
自動車
助手席足元に補助ブレーキペダル、インパネ周りに
方向指示器・ブレーキランプに連動するランプと運転席側からは見えないデジタル式速度計、ミラーは車内にルームミラーがもう1つ、
フェンダーミラーや
ドアミラー上部にはアウトサイドミラーという、指導員(検定員)用のミラーが付く。
普通自動車
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形は4ドア
セダンが主流である。技能試験および技能検定に使う普通自動車は、道路交通法施行規則第二十四条により「乗車定員5人以上の専ら人を運搬する構造の
普通自動車で長さが4,400mm以上、幅が1,690mm以上、
軸距が2,500mm以上、輪距が1,300mm以上のもの」とされている。3ナンバーサイズでも問題はないが、依然として5ナンバーサイズのセダン型自動車が使われている事がほとんどである。かつては
クラウン、
セドリック、
ルーチェなどの5ナンバーサイズの高級セダンが主に使用されてきたが、これらの車が3ナンバーサイズに拡大された事から、近年はMTの設定があり、5ナンバーサイズのまま販売されている車両への変更が進み、クラウン等は使用されなくなっている。全長が前述の施行規則の基準を満たさない車両は、メーカー段階で北米輸出仕様の大型バンパーを装着して基準を満たし、教習車仕様として販売していた。普通の教習ではこの限りではないものと考えられる。しかし、最近では5ナンバーサイズのセダンが減少したり、製造されなくなったメーカーもあり、
アクセラや現行
シビックなど3ナンバー車にも教習車仕様が設定され、それを使っているところもある。
かつてはフェンダーミラーが主流であったが、現在発売されている
乗用車ではドアミラーが主流であるため、最近では教習車もドアミラーが主流になり、フェンダーミラーの設定がない車種もある。
駆動方式は
後輪駆動が多かったが、市販の乗用車が
前輪駆動が主流となり、一般乗用車では後輪駆動車自体ない場合も珍しくない昨今では、教習車も前輪駆動車を採用するところがほとんどである。
教習車は燃費の面で有利な
ディーゼル車や
LPG車が多く使用されてきたが、近年は1800cc~2000ccクラスの
ガソリン車を導入しているところもある。ちなみに、公安委員会「指定」教習所の教習車はガソリン税(揮発油税)・軽油引取税を免除されている。
高速教習を行う場合は、変速操作のミスなどによる事故を防ぐため、多くの教習所ではMT免許を取得する場合も
オートマチック車を使用しているが、現在もMT車を使用している教習所も若干存在する。
エアバッグや
ABS、
ETCが装備されている場合が多い。また、高速教習には、下記のような高級車が用いられることもある。これは高速道路への本線合流の際には、加速性能に余裕がある車種の方が望ましいといった事情もある。
高速道路に交通規制が生じたり、所在地に高速道路がない場合には、高速教習は
ドライビングシミュレーターで行われる。
また、環境問題に対する意識の高まりを受けて
プリウス等のハイブリッド車を導入しているところもある。かつての「
ハイソカー」ブームの時代にはマークII三姉妹やローレルが教習車として大量に投入されていた。変わったところでは、高速教習に
レクサス車・12代目
クラウンを使うところもある。
教習車仕様として現在メーカーから発売されている車種
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トヨタ
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コンフォート、カローラアクシオ
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日産
-
ティーダラティオ
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マツダ
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アクセラ
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三菱
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ランサー
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ホンダ
-
シビック
過去に教習車仕様がメーカーから発売されていた車種
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トヨタ
-
クラウンセダン、マークII、チェイサー、クレスタ、カリーナ、コロナ
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日産
-
セドリックセダン、グロリアセダン、ローレル、スカイライン、 クルー、ブルーバードシルフィ、ブルーバード
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ホンダ
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アコード、シビックフェリオ、ドマーニ
-
マツダ
-
ルーチェ、カペラ、ファミリア
-
三菱
-
ギャラン
-
いすゞ
-
フローリアン、アスカ
この他にもメーカーが教習車として発売されていないが、教習車として使われる車種もある。
大型・中型自動車
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これまでの旧・大型第一種免許教習用車両は、
いすゞ・フォワード、
日野・レンジャー、
日産ディーゼル・コンドル、
三菱ふそう・ファイターといった、車体長7m~7.8mクラスのトラックで教習および検定が行われていた(中型ベースのいわゆる「増トン仕様」)が、
2007年6月2日の中型自動車免許新設に伴い、それまでの大型教習車は中型教習車となり、法令により中型教習車で路上卒業検定などで他の教習生を乗せるためダブルキャブになっている積載量5トンの新中型教習トラックも新規導入され、荷台にはダミーウエイト(重り)も積載される。大型教習車は車体長11m~12mクラスのトラックが使用され、中型同様にダブルキャブ車にダミーウエイトが積載される。
これまでの旧・大型第二種免許教習用車両は、
いすゞ・エルガLTなど9mクラスの大型バスが教習車となっていたが、中型第二種免許新設に伴い9m車は
2007年6月から中型第二種運転免許用の教習車両となった。大型第二種教習車は11mクラスの大型バスに移行している。旧制度で大型一種免許を取得した者が大型二種免許を取得しょうとする場合、9m車が使用される場合もある。
大型特殊自動車
牽引自動車
全長8m~11mクラスのセミトレーラーで教習が行われる。トラクター(トレーラーヘッド)に使われる車種は中型第一種運転免許用に使われる車種と同様である。トレーラー(シャーシ)は平ボディを引っ張っているが、上部にゲート(アオリ)のついているものと、ついていないものがある。牽引免許の試験および検定は場内だけのため、ナンバーを取得していないものがほとんどである。
自動二輪車
二輪車は計器・制動装置類と連動するランプが装備される。
主に
ホンダが使われているが、2008年現在は大型二輪の教習に適した車両がないことから
ハーレーダビッドソンを導入している教習所もある。なお
オートマチック限定免許用については、主に
スズキが使われているが、これは導入時にスズキが積極的に営業を行った事と、他社に当該車両が存在しなかった背景などがある。
教習車仕様として現在メーカーから発売されている車種
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ハーレーダビッドソン
- スポーツスターXL883(大型自動二輪車)
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ホンダ
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CB750(大型自動二輪車)、CB400SF(普通自動二輪車)
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スズキ
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スカイウェイブ650(大型二輪AT限定)、スカイウェイブ400(普通二輪AT限定)、アドレスV125(普通二輪小型AT限定)
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ヤマハ
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XJR1300L(大型自動二輪車)
過去に教習車仕様がメーカーから発売されていた車種
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ホンダ
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VFR750K、VFR400K、CBR400K、CBX400K、CB125T、スペイシー125
-
ヤマハ
-
FZX750、XJR400、SR125
脚注
関連項目