塩野義製薬株式会社(しおのぎせいやく 英称:
Shionogi & Co., Ltd.)は、
大阪府大阪市中央区道修町に本社を置く、
日本の製薬会社である。「
シオノギ」とも称する。
社名の由来は、創業者の塩野義三郎(しおの ぎさぶろう)に因む。マーク及び社章は“
正確性の追求”に由来する
分銅がモデルである。
概要
医薬品のブランド名としては
シオノギを用いている。創業は
1878年(明治11年)
3月17日で、会社の設立は
1919年(大正8年)
6月5日である。業務の90%が治療用の製薬が占めている。主力は、高脂血症治療薬・抗生物質・癌性の疼痛治療薬である。
医薬品業界における塩野義のイメージと言えば、「抗生物質(抗菌剤)」と「強力な営業部隊」である。
今でこそ、大手医薬品メーカーの中ではあまり目立たない業績に甘んじている同社であるが、かつて、抗生物質全盛の時代には、快進撃を続けていた医薬品メーカーであった(規模の点では昔から
武田薬品工業が大きかったが、武田は幅広い分野に満遍なく製品を揃えるという全方位的なメーカーであると言う大きな違いがある)。しかしながら、近年、耐性菌の問題が取り沙汰され、抗生物質自体の売れ行きが鈍くなると共に、同社の成長も停滞した。
同社を語るにおいて、抗生物質と共に欠かせないのが強力な営業部隊の存在であった。往事、塩野義のプロパーと言えば、医者の為に限界まで尽くすことで知られた最強の営業部隊であった(営業職の給料も関西の医薬品メーカーの中では、一頭地を抜いていたとされる)。しかしながら、近年の公務員倫理規制の強まりや、若い医者の志向変化といった時代の波の中で、塩野義流の営業戦術の効果にも限界が出てきている。
かねてからアメリカのシェリング・プラウ(旧シェリング)社と提携関係にあり、日本法人が設立されるまで同社製品の販売を総代理店として手がけ、現在も同社からの導出製品の発売および共同販売をしているものがある。
スポンサー活動
ミュージックフェア
長きにわたって企業CM主体で放送しており、
1970年代からは、声優でナレーターの
野田圭一 を起用し(2代目は
仲村秀生)「
シオノギはあなたの健康に奉仕するため、今日もたゆみない努力を続けています」とクールな語り口で銘打ち、セデスA(現在はセデス)、ポポンS、パイロンカプセル(現在はパイロンS、なお風邪が比較的少ない冬以外の季節は放送がなかったこともある)の3つをセットで薬店で手に入る市販薬の宣伝をミニ・
インフォマーシャルとしてオンエアしていた(ナレーションは
宮崎総子(初代)、
北浜晴子(2代目)が担当)。番組終了後はシオノギの社章である分銅マークについての説明を述べるCMという構成になっていた。やがて
2001年に入り番組が『ミュージックフェア21』に変わると、同社の
ローマ字表記である
SHIONOGIから「SONG」を取り上げた、歌とクスリをテーマにした「SONG For You」という企業CMを放送中である(初代は
三原徹司、現在は
磯部弘がナレーションを担当)。
蛇足ながら1970年代当時、日本のテレビ業界では、まだCMにおけるBGMの必要性を認識していた人物が少なかったこともあり、この番組で放送されたシオノギのCMはすべて無音映像ならびに、スチル画像の連続による映像の構成、野田圭一と宮崎総子の2名によるナレーションのみで放送されていたため、CMに気味の悪さや恐怖を感じる人が数多くいたという(
1984年の放送より、番組内のインフォマーシャルは、現在の放送まで一般的なCM放映に変わっている)。
なお前述の『ミュージックフェア』のスポンサーを長くつとめていることもあり、フジテレビとの関係は非常に密接で、『ミュージックフェア』以外にも、『
笑っていいとも!』でスポンサーをつとめたりする一方で、過去には『
クイズ!ヘキサゴン』などのスポンサーを担当したりもしている。
モータースポーツ
マシンには“SHIONOGI”の
ロゴが貼られていたが、“
新ポポンS”という日本語のロゴを貼ることもあった。また、その当時の「ポポンS」の
テレビCMにマシンの走行シーンを使用している。当時チーム・ロータスのドライバーだった
ミカ・ハッキネン、
ジョニー・ハーバートがCMの走行シーンに登場している。
その他
同社が本社を置く大阪のFM局として知られる、
FM802で土曜朝6時から12時まで放送されている「SATURDAY AMUSIC ISLANDS」の午前8時から9時半までのコーナー、「SHINOGI SOUND FREEWAY」のスポンサーを担当していた(
1990年代から
2005年頃まで?)。もともとFM802は関西のテレビ局、
毎日放送が主要株主であることもあり(同社は関西の放送局の中では、毎日放送との関係が密接で、平日昼の時間にはCMが多数放送されてもいる)、その経緯でスポンサーを担当しており、また過去には毎日放送が制作していた『
すてきな出逢い いい朝8時』のスポンサーを一時期担当していたこともある。
主な商品
医家向け
- クレストール →スタチン系高脂血症治療薬(シオノギ創製アストラゼネカ株式会社と併売)
- ランデル →カルシウム拮抗剤、高血圧治療薬
- ロンゲス →ACE阻害薬、高血圧治療薬
- フロモックス(一般名 塩酸セフカペンピポキシル)→セフェム系抗生物質
- クラリチン(一般名 ロラタジン)→抗アレルギー剤(→シェリング・プラウ株式会社と併売)
- アベロックス→ニューキノロン系合成抗菌薬
- コランチル→胃炎・消化性潰瘍治療薬
- ケフラール(一般名 セファクロル)→抗生物質
- PL顆粒→総合風邪薬 ※「PL」は大衆薬(以下参照)の「PyLon」から。
- リンデロン(一般名 ベタメタゾン) →ステロイド剤(シェリング・プラウからの導入品)
- ベンザリン(一般名 ニトラゼパム) →睡眠導入剤
- ディフェリンゲル0.1%(一般名アダパレン) →痊瘡治療薬
大衆薬 (OTC)
-
ポポンS(総合ビタミン剤)
-
セデス(解熱鎮痛剤)
-
パイロン (風邪薬)
- シナール(ビタミンC主薬製剤)
- シオノギD軟膏
- 「コレクト」シリーズ(入れ歯安定剤)
ほか多数
製造・研究拠点
研究所
- 中央研究所(大阪府大阪市福島区)
- 新薬研究所(大阪府豊中市)
- かつては神崎川工場だったが、摂津工場開設後は、研究所に建て替えた。
- 医科学研究所(大阪府摂津市)
- 油日ラボラトリーズ(滋賀県甲賀市)
- 医療用医薬品の合成・探索・薬効評価を中心とした創薬研究、ならびに実験用動物の育成を行う。
工場・事業所
- 杭瀬事業所(兵庫県尼崎市)
- かつては医薬品製造の拠点だったが、新薬開発や治験薬製造を中心とした医薬品開発拠点へと転換を図っている。
- 摂津工場(大阪府摂津市)
- バイアル注射剤をはじめ、シオノギ主力製品の製剤や小分包装などを行う。
- 金ケ崎工場(岩手県胆沢郡金ケ崎町)
- 自社開発の抗生物質の原末から製剤・包装までの一貫製造と、開発された抗生物質の新薬のパイロット製造を行う。
関連項目
脚注
外部リンク
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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