営団01系電車 [被リンク数: 31]

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営団01系電車(えいだん01けいでんしゃ)は、、1984年(昭和59年)1月1日より営業運転を開始した東京地下鉄(旧・帝都高速度交通営団銀座線用の通勤形電車

概要

半蔵門線用の8000系までの実績にさらに新しい技術を導入し、各種の改良・検討を実施した上で1983年昭和58年)に試作車1編成が落成し、翌年の1984年(昭和59年)から量産が開始された。アルミ合金製で、車体長16m級、車体幅は2,550mmの3扉車である。1997年平成9年)までに6両編成38本(228両)が製造された。
1980年代当時、銀座線において運用されている車両には戦前から使用している車両があり、その後に投入した車両も同様なデザインから「銀座線は古い」というイメージが一般乗客に多くあった。このため、従来の銀座線車両のイメージを大きく変えるデザインを採用し、同線のイメージアップを図ることを目指した。
各客用ドアの室内側上部には路線図式車内案内表示器が設置されている。この案内表示器の両端にはドアが開く方向を予告点灯するランプが設置され、あわせてドアチャイムも鳴動する。このような設備は当時は珍しく、乗客にも好評であった。試作車はこの案内表示器が量産車と仕様が異なっていたが、溜池山王駅開業準備時に量産車と同じものに更新された。また駅ナンバリングを導入した際に、駅名表記部には駅番号を表記したステッカーが貼付された。
銀座線の旧型車の置換え用として登場した、いわゆる「0x系」シリーズの最初の系列であり、以降他路線の旧型車の置換え用車両および列車増発用増備車にはすべて「0x系」の系列名が与えられている。走行性能は従来の銀座線車両を大幅に上回り、高速性はかつて日比谷線に在籍していた3000系に匹敵する。1993年に01系に統一された時点で、CS-ATC導入と合わせて銀座線のスピードアップが実現した。

外観

前述したが、銀座線のイメージアップのために全く新しいデザインで製造された。同様のデザインは後の「0x系列」でも多く採用されている。外観では車両限界を有効活用するために屋根肩部をトンネル形状に合わせて直線的にカットし、併せて先頭車前面のの角も直線状にカットして、全体的に直線性を強調したデザインを採用した。
車体は千代田線用の6000系以降の車両と同じくアルミ合金製の無塗装車体である。しかし車体構造は従来の骨組構造からアルミニウムの大形や中空の押出形材を多用し、これを連続溶接で組み立てる新しい工法を採用して品質向上とコスト低減を図っている。
側窓の下に銀座線のラインカラーである橙色の帯と、アクセントとして帯上部に黒・白の細帯が入っている。検討段階では側窓の幅いっぱいにオレンジ色のマーキングフィルムを貼る案もあったが軽快さに欠けるということで採用されなかった。
デザインが決まった頃には、18個の星(当時の銀座線の駅数から)が「G」を囲むシンボルマークを運転室後部側面に付けるという案もあった。
前面形状は左右非対称で非常口貫通式(スイング式プラグドア)である。第三軌条方式のため線路に降りると感電の危険性があることから非常階段・梯子は設置していなかった。しかし、2008年頃より非常用梯子が運転室内に設置されるようになった。前面ガラスは青みかかった熱線吸収ガラスを使用して3分割されているが、窓間の柱を黒く塗装し、一体感を持たせている。窓上部には行先表示器運行番号表示器と車両番号表記を配している。行先表示器は前面のみで、側面には設置していない。
車両番号には従来のX000系列をやめ、新しく「0X系列」の車両番号表記を採用した。下記の運用と編成項目も参照のこと。銀座線は他社線への直通運転をしないため、営団時代は車外にシンボルマーク(団章、Sマーク)の表示は妻面にしかなかった(02系は側面のみ)が、東京地下鉄発足時にはシンボルマークの「ハートM」が正面と側面に貼付された。

車内内装

内装配色はベージュ系の模様入りで、天井はホワイト系の「セシリア」、側壁にベージュ系の「ストーンワークアイボリー」、袖仕切にはベージュに茶色で斜めのストライプが入った「バイヤクロス」と呼ばれる化粧板を使用した。
座席は6次車まで共通で1人分の掛け幅が440mmのシートである。床材は中央をベージュ・外側を茶色とした2色である。これは床を色分けすることで座客の足を投げ出すことを防止するためのフットラインとした。側窓はすべて開閉可能な一段下降窓である。なお、営業区間の地上部は渋谷駅付近のみであることから、巻き上げカーテンは設置していない。
客用ドアは客室側も化粧板仕上げである。ドアガラスは従来車両では小さいガラスが使用されていたが、本形式より下方向に大きいガラスを採用した。ドアエンジンは低騒音で、従来よりも保守が容易な鴨居取り付け形を採用した。連結面は8000系同様各車端に貫通扉を設置し、妻窓も設置する。
荷棚網にはステンレス線を格子状にスポット溶接した新しいデザインのものを採用した。これは後の「0x系列」でも大きく採用されている。車内のつり革は△形であり、当初は座席前の線路方向のみ設置していた。その後、2次車からは枕木方向へもつり革が増設された。さらにドア上部の線路方向へは後年に全車が増設された。
このほかに車内放送装置には自動音量調整機能を設置し、乗客へ聞き取りやすいものとしたほか、マップ式車内案内表示器、ドアチャイムや車外スピーカーなどサービス向上のための新しい機器が多く採用された。
2007年夏頃から非常通報装置と非常コックの案内表示・車内号車表示と消火器表示のシールが10000系に準じた蛍光塗料の塗られたものに変更された。

乗務員室

乗務員室内装は緑色、運転台計器盤は紺色のデスクタイプである。
主幹制御器は前後にスライドする横軸レバーのツーハンドル式である。計器盤中央にはアナログ計器式の速度計(90km/h表示)が、左端には故障表示器がある。
乗務員室と客室の仕切りには前面窓と同じような比率で窓が3枚あり、遮光幕はすべての仕切り窓に設置してあるが、原則として大窓と乗務員室扉窓が使用される。なお仕切扉窓は開閉可能な窓で、ガラスにはオレンジ色の着色ガラスを使用、客室から見て1番右側の窓は透明ガラスを使用する。

冷房装置

当初、銀座線ではトンネル冷房を実施しており、また車両限界が小さく車両の冷房化は困難と考えられていたため、第23編成までは非冷房で落成した。
その後、1990年三菱電機において厚さ240mmと薄形の冷房装置が開発された。能力は14,000kcal/hであり、これを屋根に埋め込む形で各車2基搭載した(集約分散式・三菱電機製CU-766形)。
最初に1990年8月に第16編成を冷房試作車として搭載し、機能確認後に採用へ踏み切った。冷房化改造を施工した車両では車外スピーカー部を除き側面上部の通風口を塞いでおり、当初より冷房付きで登場した編成とは明確に区別できる。
車内では非冷房車では天井は高く、通風用に外気循環形のファンデリアが各車6台設置されていた。冷房車・冷房改造車では冷房用ダクト・ラインデリアの設置で天井は低くなり、さらに車端部では冷房装置本体があり、この場所は中央よりも110mm低くなっている。

形態分類

試作車(1983年度製)

  • 1983年5月中旬に川崎重工業で落成し、搬入された第01編成が該当する。入籍は9月、営業運転は1983年12月31日の終夜運転からである。
    • 実際には1984年1月1日の0:15発車の上野発浅草行きより営業運転を開始した。
    • 営業運転は当初の予定は量産車が登場する1984年秋頃であった。本編成は新しい方式の制御装置を採用したために1983年6月より12月まで各種の性能試験を実施していたが、日中に銀座線で試運転を実施した際に、これを見た乗客から「いつから乗れるのか」といった問い合わせが営団に多く寄せられたために、時期を大幅に早めることとなった。
  • 銀座線用車両は小形であるため、制御方式には機器の小形化の見込めるリニアモーター駆動、VVVFインバータ制御分巻チョッパ制御の3つを検討した。前者2つはコスト面などから断念し、従来のチョッパ制御の改良型でもある高周波分巻チョッパ制御(1C4M制御方式)を採用した。
    • このチョッパ装置は従来のチョッパ装置は20m車用であり、小形の銀座線用車両には筐体が大きいこともあり同線用の小形チョッパ装置として開発された。素子には大容量のGTOサイリスタを採用した。これによって、従来のチョッパ制御装置に比べて重量・スペースなど約20%の小形軽量化を実現している。
    • この試作車では1両ごとに三菱電機日立製作所東芝製の制御装置を搭載している。
  • 台車は緩衝ゴム式軸箱支持方式のFS-520・FS-020形台車を採用。従来車両と比べ、軸距は2,200mmから2,000mmに変更、さらに基礎ブレーキを両抱き踏面式から片押し踏面式に変更し、床下艤装スペースの拡大・曲線通過性を向上させた。
  • 車内は前述したが、化粧板はつや消し仕上げ、座席モケットは8000系落成時と同様のワインレッドに区分柄入りのものを採用した。(シルバーシート(当時)はグレーの単色)側窓枠についてはアルミ製である。
  • この編成の車内案内表示器はデザインの違いで3種類あり、開閉予告灯は設置されなかった。前記の通り、溜池山王開業時に量産タイプに交換されている。また、そのためドアチャイムも第02編成以降とは異なっており、小田急1000形に似たチャイムであった。

1次車(1984年度~1987年度製)

  • 第02編成~第23編成が該当する。
*試作車での実績にさらに改良を加えた量産車として1984年11月30日より順次営業運転に就役した。
*外観では屋根天井の曲線を大きくし、車両の高さを20mm低くした。
*車外スピーカーを外板取付けから通風口と同じ位置に変更。尾灯戸閉車側灯白熱球からLEDに変更。
**なお、車側灯・尾灯は試作車も後にLED式に改造されている。
*ファンデリアカバーの形状を丸型→角型に変更した。
*座席モケットは茶色系でエコーラインの区分柄に変更(シルバーシート(当時)は青系でシルバーライン入り)した。
*床材は汚れの目立ちにくい柄に変更した。また、車内案内表示器は大型化され、同時に戸閉開閉予告灯も設置され、ドアチャイムがいわゆる「営団チャイム」になった。
*1986年度投入の第13編成から消火器が従来の車端部天井付近から車端部下のケースに格納された。
*チョッパ制御装置は試作車で採用した3社の装置を編成ごとに分けている。なお、車両重量も試作車より1tほど軽くなった。
**試作車登場時(非冷房):編成重量:164.7t・車両重量:22.0~29.5t
**量産1次車登場時(非冷房):編成重量:158.6t・車両重量:21.1~28.5t
*将来のATC化に備えて誘導障害防止のためチョッパ装置の周波数を変更(高周波化)を実施した。
*このグループまでは非冷房で落成したが、1990年~1995年に冷房装置搭載改造を施工した。
非冷房時代は車内天井にファンデリアが設置されていたが、冷房化の際にラインデリアに変更されたほか車体全長に冷風ダクトの新設が行われた。
  • 暖房装置は冷房搭載後も設置されていない(試作車も同様)。

2次車・3次車(1990年度・1991年度製)

  • 第24編成~第31編成が該当する。
  • 車体メーカは日本車輌製造,制御器メーカは日立製作所、モータは三菱電機
  • 新製時より冷房装置と客室暖房装置を搭載。銀座線では初めての冷暖房搭載車である。
  • 車内は化粧板を光沢のあるものに変更、座席はバケットシートに変更され。窓枠もFRP成形品に変更された。
  • 自動放送装置を新製時より設置した。これは後年、在来車にも設置された。放送に起用されている声優や内容は東京メトロ移行時に変更された。
  • 側引戸は結露防止と戸袋への引き込み防止のため複層ガラスとされた。
  • 3次車からは新製時よりATC装置を搭載した。在来車も後に搭載された。
  • ATC装置の搭載に合わせて常用減速度を3次車までの3.5km/h/sから丸ノ内線用の車両と同じ4.0km/h/sに変更した。

4次車(1992年度製)

  • 第32編成~第36編成が該当する。
  • 車体メーカは日本車輌、制御器メーカは東芝,モータは三菱電機。
  • 前面の行先表示器と運行番号表示器が字幕式からLED化され、行先表示から英字表記が廃止された。
  • ユニバーサルデザインの一環として車いすスペースを車内の2か所に設置。また非常通報装置を警報式から乗務員と相互通話可能な通話式に変更した。
  • 保守性の向上を目的に基礎ブレーキをシングルブレーキからユニットブレーキに変更した。

5次車・6次車(1993年度・1997年度製)

  • 第37編成と第38編成が該当。
  • 制御方式はVVVFインバータ制御IGBT素子・3レベル・1C2M群制御)に変更された。インバータ装置は第37編成が三菱製、第38編成は東芝製である。台車についてもモノリンク式ボルスタレス台車(SS-130A・SS-030A形)に変更され、軸距も1,900mmに小形化した。
  • 第37編成の車内では座席モケットを茶色に変更、袖仕切上部のパイプにモケットが巻かれ、床材のデザインも変更された。
  • 第37編成の投入により最後まで残っていた2000形・1500N形は営業運転を終了し、銀座線はすべて本系列に統一された。
  • 第38編成は1997年9月に溜池山王駅が開業することに伴い、運用数が増えるために増備された。仕様は第37編成に準拠しているが座席モケット、床材の変更や窓枠を着色のアルミにするなど若干の違いがある。また、この編成のみ転落防止幌が取り付けられている。
  • 2007年秋より、01-238号車にて東芝製の永久磁石同期電動機の試験を行っている。
  • 主電動機三相交流化に伴い、車内床の主電動機点検蓋(トラップドア)は省略された。

落成後に行われた改造など

2008年時点での座席モケットの表地・床材は経年劣化により、張替えが実施されており、いずれも落成時のものとは異なる。2008年現在の座席モケットは非バケットシート車(第01~23編成)はオリジナルに近い茶色の区分柄モケット、バケットシート車(第24編成以降)は赤色のプリント柄にそれぞれ変更されている。なお、優先席付近の座席は青色であり、この付近のつり革はオレンジ色のものに交換されている。

仕様一覧表

  第1編成 第2~23編成 第24~31編成 第32~36編成 第37編成 第38編成
制御方式 高周波分巻チョッパIGBT素子VVVFインバータ 主電動機出力 120kW 台車 緩衝ゴム式軸箱支持方式台車モノリンク式ボルスタレス台車 基礎ブレーキ装置 シングルブレーキユニットブレーキ 行先表示器 字幕式LED 座席形状 非バケットタイプバケットタイプ

特別塗装

  • 1997年(平成9年)10月から12月まで、第22編成が「地下鉄走って70年」記念列車に使用された。先頭車には開業当時の1000形をイメージした黄色い車体色やリベットの模様が、ステッカーにより再現された。
  • 2007年(平成19年)12月2日から2008年1月11日まで、第17編成が80周年記念のラッピング電車として運行された。こちらは6両全車が1000形をイメージした車体カラーになっていた。

運用と編成

渋谷浅草
01-100 (CT1) - 01-200 (M) - 01-300 (T) - 01-400 (M') - 01-500 (M) - 01-600 (CT2)
形式番号は、5桁の数字で表される。最初の2桁は系列を表す「01」で、小書きで標記される。その後の3桁の数字では、百位は編成内の順位、十位と一位で編成番号を表す。
MT比は3M3Tである。各M車に制御装置、両先頭車に15kVA電動発電機(第37・38編成は40kVA静止形インバータ (SIV))・空気圧縮機 (CP)蓄電池を搭載。また、冷房電源としてT車には110kVA出力のSIVを搭載している。
編成は38本すべてが上野検車区に配置されている。最大運用本数は35本であり、3本は予備編成である。運用区間は銀座線全線である。また、本系列の重要部検査・全般検査は丸ノ内線方南分岐線の中野富士見町駅付近にある中野工場において施工されているため、同工場への入出場回送列車が不定期に運行される。
なお、過去にイベント列車などの臨時列車丸ノ内線を走行する場合があった。しかし、同線へのホームドアの設置によりドア位置の関係から今後の乗り入れは困難である。過去のイベント列車の実績では元旦朝に運転された「新春ライナー」や隅田川花火大会開催日に運転された「花火ライナー」などがある。
本系列の新車搬入時にはメーカーから甲種車両輸送により川崎貨物駅に輸送、そこからトレーラーによって中野検車区へ搬入され、整備ののち銀座線に回送される。

脚注

参考文献

  • 交友社「鉄道ファン
    • 1983年 8月号 新車ガイド「営団銀座線に試作車01系登場」
    • 1991年 9月号 特集「営団地下鉄50年/6000系電車20年」
    • 1993年10月号 CAR INFO「営団01系VVVF車」
    • 1996年10月号 特集「カラフル営団地下鉄2401両」
    • 2004年 9月号 特集「東京メトロ」
  • 鉄道図書刊行会鉄道ピクトリアル
    • 1983年 8月号 新車ガイド「営団地下鉄銀座線用 01系試作車」
    • 1995年 7月号増刊 「帝都高速度交通営団特集」
    • 1999年 3月号 特集「電機子チョッパ車の30年」
    • 2005年 4月号増刊 「東京地下鉄特集」
    • 鉄道車両年鑑 1984年版以降の各年版

関連商品

タカラトミーから『プラレール ライト付 東京メトロ銀座線01系』が2007年12月に発売された。また、01系と2000形をセットにした『プラレール 地下鉄銀座線ダブルセット』も発売されている。

外部リンク

01けい
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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