医業類似行為 [被リンク数: 40]

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医業類似行為(いぎょうるいじこうい)とは、医師以外が行う医業又は類似する診察・治療行為のことをいう。
法で医業類似行為を行うことが認められているのは、「あん摩マッサージ指圧師」、「はり師」、「きゅう師」、「柔道整復師」である。国民の健康の為に一律禁止している医業・医行為を、特別に免許としているものが医師をはじめとするこれら資格である。
<!--=== 概要 === カイロプラクティック整体オステオパシーリフレクソロジーリラクゼーションマッサージ(国家資格あん摩マッサージ指圧師の免許を持たない者)などを標榜するものは民間の(個人的に資格と謳う)資格であり、一般にこれらの行う行為(いわゆる治療行為を)医業類似行為と呼ぶ。
無資格者の医業類似行為と間違われやすい資格に以下の国家資格がある。 また、医師以外の者が以下の行為を業として行う場合は、それぞれ以下にあげるような所定の免許を受けなければならず(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(以下「あはき法」という)1条、柔道整復師法15条)、違反した場合は刑罰の対象となる。
これらの施術行為は柔道整復師に関しての判例から、医師が行う医行為の範囲を制限したものと解釈されている。「柔道整復師が打撲について医師の指示なしに治療行為をすることは適法である。」昭和53年8月21日仙台高民一判・昭和52年(ネ)一三二号、時報一巻三五〇項。
それぞれの業務範囲で行う施術および診断は、国民の健康の為に医師が行う医療行為と同じである必要が求められている。「マッサージ師が、患者の症状がマッサージ療法に適応するかどうかについての十分な確信をもつことができなかった場合、患者に対し専門医による診断治療をうながさなかったことは過失である。」昭和37年2月22日熊本地判・昭和36年(レ)20号。マッサージ師によるマッサージが人に危害があるかどうかは患者によって異なるため、医師の専門知識・技術をある程度持っていることが必要である。この判例では「腫れ」が単なる捻挫なのか、足の親指の傷から化膿菌が侵入したものかを「判断」する能力が資格者に求められていることを示す判例。
「施術」は医業で、医師以外の資格者の医業の指称(呼称)で、医業類似行為は無資格者がその施術を行うことを指称したものであると、最高裁 昭和35年1月27日昭29(あ)2900号と、これに関する「昭和35年3月30日医発第247号の1医務局長通知」趣旨による。 以上が「施術」と「医業類似行為」の違いである。
以上の資格は業務範囲で診断を行い治療を行うものであり医業である。 似た資格に理学療法士があるが、理学療法士は医師の指示を受けて医療補助を行うというように、診断を行うかどうかという点が大きく異なる。 -->

あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復

あん摩マッサージ指圧はりきゅう柔道整復を行う者は、それぞれの免許を受けた者でなければならないとされている。これを無免許で業として施術を行えば、法律の規定により処罰を受けることになる。
あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(通称:あはき法
第一条 「医師以外の者で、あん摩、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとする者は、それぞれ、あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許(以下免許という。)を受けなければならない」
柔道整復師法
第十五条 「医師である場合を除き、柔道整復師でなければ、業として柔道整復を行なつてはならない」

無届医業類似行為業

あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復以外の医業類似行為については、あはき法第12条で「何人も、第一条に掲げるものを除く外、医業類似行為を業としてはならない」と原則禁止されており、違反した場合は刑罰の対象となる。
このように包括的に医業類似行為を業とすることを禁止しているのは、人の健康に害を及ぼす恐れがあるためである。また、「医発第二四七号の一各都道府県知事あて厚生省医務局長通知」においては、「無届の医業類似行為業者の行なう施術には、医師法違反にわたるおそれのあるものもあるので注意すること」と通知されている。

立法の沿革

明治時代以降、公認されたもの以外の医業類似行為を直接規制する統一的な法令は長い間存在せず、軽犯罪法の前身である警察犯処罰令(昭和41年内務省令第16号)2条18号により「病者ニ対シ禁厭、祈禱、符呪等ヲ為シ又ハ神符、神水等ヲ与ヘ医療ヲ妨ケタル者」に対して刑罰を科していたに過ぎなかった。そして、警察犯処罰令の対象とならない行為については、国家として明確な取締方針を採っておらず、府県令に委ねる方針を採っていた。
そのため、地域により取締の対象になったりならなかったりするという問題があったところ、1947年に至り、「あん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法」が制定され、その中で医業類似行為を業として行うことを一括して禁止・処罰することになったものである。

最高裁判例

以上の法律の趣旨について最高裁判所は、日本国憲法22条が保障している職業選択の自由との関係で、禁止の対象となる行為を次のとおり限定的に解釈している。すなわち、HS式無熱高周波療法を業として行った者を被告人とする刑事事件において、医業類似行為を業とした者が処罰されるのは、これらの業務行為が人の健康に害を及ぼす恐れがあるからであり、法律が医業類似行為を業とすることを禁止するのも、人の健康に害を及ぼす恐れのある業務行為に限局する趣旨と解しなければならないと判断した(最大判昭和35年1月27日刑集14巻1号33頁)。つまり、有罪判決を出すためには、問題となる医業類似行為が人の健康に害を及ぼす恐れがあることを認定しなければならない。
この最高裁判決を受けて審理のために差し戻された仙台高等裁判所は、HS式無熱高周波療法は人の健康に害を及ぼす恐れのあるものと認定して有罪判決を出したため、被告人側から再度上告されたが、上告は棄却され有罪判決が確定した(最一決昭和39年5月7日刑集18巻4号144頁)。
しかし、この判例に対しては、人の健康に害を及ぼす恐れがあるか否かは一概に判断できない場合が多く、法は抽象的に有害である可能性があるものを一律に禁止しているのであり、健康に害を及ぼす恐れがあることを認定する必要はなく、そのように理解しても憲法22条に違反しないという批判も強い。もっとも、この判決が出た当時は憲法訴訟論が本格的に論じられておらず、違憲審査基準につき不十分な議論しかされていなかった当時のものであるとして、先例としての価値がどれだけあるか疑問であるとの指摘もされている(無登録で医薬品を販売していたとして旧薬事法違反で起訴された事案につき、最大判昭和40年7月14日刑集19巻5号554頁を参照)。

最高裁判例後の解釈

最高裁判例により、無届医業類似行為は 「当該医業類似行為の施術が医学的観点から少しでも人体に危害を及ぼすおそれがあれば、 人の健康に害を及ぼす恐れがあるものとして禁止処罰の対象となる」が 「実際に禁止処罰を行なうには、 単に業として人に施術を行なったという事実を認定するだけでなく、 その施術が人の健康に害を及ぼす恐れがあることの認定が必要」 となった。 (昭和三五年三月三〇日付医発第247号の一各都道府県知事あて厚生省医務局長通知を参照)

いわゆる「資格」について

カイロプラクティックを中心に、無届医業類似行為に関する「資格」を取得するための学校等が存在している。しかし、取得する「資格」はあくまでも民間資格であり、免許ではない。近年は、国際基準を謳う団体も増えている。

届出医業類似行為業

1947年12月20日に「あん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法」(あはき法の旧名)が公布された際に3カ月以上医業類似行為を業としていた者については、救済措置として、所定の届出をすれば業務を続けることができるとされている(あはき法12条の2)<ref>あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律等の施行について</ref>。

関連項目

脚注

外部リンク

いきようるいしこうい いきようるいしこうい
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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