人事院 [被リンク数: 145]

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人事院(じんじいん。英訳名:National Personnel Authority)は、日本の行政機関のひとつ。国家公務員法に基づいて、内閣の所轄の下に設けられる中央人事行政機関である。3名の人事官をもって構成される合議制の機関とされる、いわゆる独立行政委員会の一つである。国家公務員の給与その他の勤務条件の改善及び人事行政の改善に関する勧告(人事院勧告)、職階制、試験及び任免、給与、研修、分限、懲戒、苦情の処理、職務に係る倫理の保持その他職員に関する人事行政の公正の確保及び職員の利益の保護等に関する事務など、国家公務員の人事に関する事務を掌理する。人事行政の公平を保つため、その権限は内閣から独立して行使することができる。

概要

人事院は、国家公務員法第3条に基づいて設置された特殊の合議制の機関で、人事官3人をもって組織される。人事官のうち1人は、人事院を代表する人事院総裁を命ぜられる。
人事官は、人事行政に識見をもつ者のうちから、衆議院及び参議院の同意を得て、内閣が任命する。人事官は認証官とされ、その任免は天皇から認証される。また、人事院総裁は、人事官のうち1人に内閣が命ずる。なお、人事官については、「その中の二人が、同一政党に属し、又は同一の大学学部を卒業した者となることとなつてはならない」こととされている。たとえば、東大法学部卒業生は3人の人事官のうち最大1人に限られる。
人事院の意思決定は少なくとも1週間に1回行われる人事院会議による。人事院の下には、事務部門である事務総局が置かれ、人事院によって事務総長以下の職員が任命される。職員定数は2006年度末の数字で691人である。

主な職務

国家公務員の勤務条件その他人事に関する利益を保護し、官吏の任用、給与に関する勧告、任免、苦情処理、などを行う。
従業員50人以上の事業所を対象に、人事院勧告のベースとなる民間給与実態調査を実施している。平成19年民間給与実態調査における対象は以下の通り。
  • 500人以上、3,416事業所 78.9%を採用(全国 4,328社)
  • 100人以上、3,819事業所 19.8%を採用(全国 19,323社)
  • 50人以上、1,840事業所 13.8%を採用(全国 13,302社)
30000社を超える民間会社について、企業年金、退職金制度までも調査を実施して発表している。だが実際は、中小企業を除く統計を人事院勧告のベースに採用している。

組織

人事院

  • 人事院総裁(人事官)
  • 人事官(人事院総裁のほか2名)
  • 国家公務員倫理審査会:国家公務員倫理法に基づく職員の倫理の保持、倫理違反に関する調査・懲戒処分に関する業務
    • 事務局

事務総局

  • 事務総長(官房部局):人事院事務総局の官房部局として、総務、人事、会計等の内部管理業務、人事院が所掌している法令の解釈及び法令案の審査に関する事務、全院一体となった整合性のとれた人事行政施策を展開するための総合調整を行っているほか、中長期的な人事行政施策の検討を進めている。
    • 総務課:総務班・調整班・文書班・広報情報室・(人事院総裁)秘書官室・人事官秘書室・国会班
    • 企画法制課
    • 人事課:給与班・人事班・厚生班・共済係
    • 会計課:経理班・予算班・庁舎管理班
  • 職員福祉局:国家公務員の勤務条件整備に関する業務
    • 職員福祉課:総務班
    • 審査課
    • 補償課
    • 生涯設計課
    • 国際課
  • 人材局:国家公務員の採用、昇任、身分保障、人材育成に関する業務
    • 企画課:総務班・任用班・人材確保対策室
    • 試験課:試験第1斑・試験第2班
    • 研修調整課
    • 研修指導課
    • 試験専門官室:首席試験専門官・次席試験専門官・試験専門官(各教科部門に分かれている。)
  • 給与局:国家公務員の給与制度に関する業務
    • 給与第一課:総務班・俸給班・法人給与調査室・調査第1班・調査第2班
    • 給与第二課:基準班・制度班・審査班
    • 給与第三課:手当班・地域手当調査室
  • 公平審査局:国家公務員における不服申立てや行政措置の要求に関する業務
    • 調整課:総務班
    • 首席審理官
  • 公務員研修所

地方機関

  • 北海道事務局:総務課・第1課・第2課
  • 東北事務局:総務課・第1課・第2課
  • 関東事務局:総務課・第1課・第2課
  • 中部事務局:総務課・第1課・第2課
  • 近畿事務局:総務課・第1課・第2課
  • 中国事務局:総務課・第1課・第2課
  • 四国事務局:総務課・第1課・第2課
  • 九州事務局:総務課・第1課・第2課
  • 沖縄事務所:総務課・第1課・第2課

委員会等

  • 公平委員会
  • 苦情審査委員会
  • 災害補償審査委員会
  • 健康専門委員
  • 安全専門委員
  • 試験専門委員

沿革

  • 1947年昭和22年)11月1日 - 国家公務員法の制定により内閣総理大臣の所轄の下に「臨時人事委員会」として設置される。国の機関としての正式な「人事委員会」の開設日が、GHQとの調整・準備などの必要から「昭和23年7月1日から昭和24年1月1日までの間」と設定されたため、それまでの臨時代替機関として発足した。ただし、この時点では人事委員会発足に備える準備をするための権限に限られ、人事行政に関して対外的に命令を発するなどの本格的な権限は与えられなかった。
  • 1948年(昭和23年)7月1日 - 人事委員会発足まで、臨時人事委員会が人事行政に関する権限を行使することが認められる。
  • 1948年(昭和23年)12月3日 - 国家公務員法の一部改正により、当初予定していた「人事委員会」としての発足を見ないまま、内閣の所轄の下に「人事院」が設置される(臨時人事委員会は廃止)。
  • 1965年(昭和40年)5月19日 - ILO87号条約の批准に伴う国家公務員法等の改正により、内閣の指揮監督に関する事項を扱い、政府の対組合の窓口となる機関として総理府に人事局(現在の総務省人事・恩給局)が設けられ、人事院の機能の一部が移管された。
※註:臨時人事委員会は内閣総理大臣の所轄下、人事院は内閣の所轄下である。 ・2007年10月18日の日本経済新聞夕刊によれば、行政改革推進本部調査会が検討している内容の1つに、『人事院勧告』の廃止が含まれている。

所在地

歴代人事院総裁

  • 前身の臨時人事委員長も含めて記載。同委員長はその職自体が認証官である。人事院総裁は人事官としては認証官であるが、総裁職は天皇による認証の対象ではない。
  • 臨時人事委員長は、国家公務員法附則第2条第5項の規定により、人事院の設置(1948年12月3日)から人事官の任命(人事院設置後5日以内。実際は同月7日発令)までの間は、「人事官の地位に在るものとみな」され、「人事院総裁の職務を行う」とされたが、下表ではその5日間の在任は人事院総裁(人事官)として扱わない。
  • 人事官の任期は4年。ただし、初代人事院総裁である淺井清の人事官1期目は国家公務員法附則第4条の特例措置により任期5年、同3期目は同法第7条第2項ただし書の制限により任期3年。
  • 再任は個別の代として記載。
  • 退任日に付した(願)は任期途中の依願退任、(亡)は死亡、(法)は法改正による制度改正に伴う退職。付していないものは人事官としての任期満了に伴う総裁自然退任。
  • 空席期間又は総裁の海外出張時においては、国家公務員法第11条第3項の規定により、先任の人事官が「人事院総裁職務代行」として職務を遂行する。

出身著名人

参考文献

出典

関連項目

外部リンク

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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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