京阪260形電車 [被リンク数: 30]

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
京阪260形電車(けいはん260がたでんしゃ)は、かつて京阪電気鉄道が保有していた大津線用の電車路面電車車両)。

概要

1957年1968年の間に26両が100形・200形の機器を利用して製造された。製造が長期にわたることから、登場時期によって4種類の形態が存在した。
登場当初は京津線の急行(後に準急)に用いられ、大津線の主力となったが、500形600形の増備に伴い両数を減らし、晩年は石山坂本線で主にラッシュ時用に使われていた。
1997年の大津線昇圧時、余剰及び老朽化のため最後の8両が廃車され、形式消滅した。
260という中途半端な数字であるのは、かつて本線に土運貨車改造の小型車250形が存在していたためである。

1次車

  • 1957年4月26日261.262竣工/同年7月11日263~267竣工・1997年10月12日廃車
当形式で最後まで残ったグループ。1957年に261~267の7両がナニワ工機(→アルナ工機→アルナ車両)で製造された。両運転台で、側扉は片開き2扉。窓下にはウィンドウシルがある。1970年の集電装置パンタ化の際、パンタグラフが浜大津寄り(後に方向転換により三条・坂本寄り)に取り付けられた。2両運転が常態化したことから1971年1973年の間に片運転台化が行われた。連結面の運転台跡は乗務員扉が残された。 前照灯は登場当時1灯式であったが、1980年代後半に2灯式に改造されている。製造当初は京阪創業時からの伝統を守り抜いたブリル台車を履いており、歴史的価値もあったが、4次車(281~286)の500形への改造により捻出されたボールドウィン台車に履き替えている。
2次車以降と異なり片開きであることから新形式への車体流用対象から外れ、大津線昇圧時に全車廃車され九条山で解体された。その時261.262のボールドウィン台車はアメリカのシーショア・トロリー・ミュージアムへ寄贈され、同博物館の保存車両の復元に使用された。

2次車

1959年に268~273の6両が日立製作所で製造された。両運転台だが、側扉は両開き2扉となった。1次車同様の経緯でパンタ化、片運転台化(この2次車に関しては1970年代後半まで両運転台を保持した車両があった)の後、1987年1988年にかけて廃車された。車体は改造の上600形3次車(615~620)に流用されたが、この際連結面は切妻化されている。
  • 268 1959年8月1日 竣工 → 1988年7月4日 廃車(620へ車体流用)
  • 269 1959年8月1日 竣工 → 1987年7月4日 廃車(615へ車体流用)
  • 270 1959年8月31日竣工 → 1987年7月4日 廃車(616へ車体流用)
  • 271 1959年8月31日竣工 → 1988年4月19日廃車(617へ車体流用)
  • 272 1959年12月?日竣工 → 1988年4月19日廃車(618へ車体流用)
  • 273 1959年12月?日竣工 → 1988年7月4日 廃車(619へ車体流用)

3次車

1961年に274~276の3両、1963年に277~279の3両が、2次車に続いて日立製作所で製造された。製造当初から片運転台の両開き2扉で、パンタ化の際パンタグラフは運転台側に取り付けられた。1986年~1987年にかけて廃車され、車体は改造の上600形2次車(609~614)に流用された。
  • 275号車に装着されていたブリルMCB2-X台車2基は1987年8月アメリカ・フィラデルフィアにある保存団体BVTA(Buckingham Vally Association)に寄贈され、同団体の保有する1918年ブリル社製の車両に取り付けられた。
  • 274 1961年4月26日竣工 → 1987年4月17日廃車(614へ車体流用)
  • 275 1961年4月26日竣工 → 1986年7月4日 廃車(611へ車体流用)
  • 276 1961年4月26日竣工 → 1986年7月4日 廃車(612へ車体流用)
  • 277 1963年6月3日 竣工 → 1986年4月22日廃車(609へ車体流用)
  • 278 1963年6月3日 竣工 → 1986年4月22日廃車(610へ車体流用)
  • 279 1963年6月3日 竣工 → 1987年4月17日廃車(613へ車体流用)

4次車

1968年に280~286の7両が近畿車輛で製造された。片運転台の両開き2扉である点は3次車と共通だが、ノーシルとなり、前照灯が2灯になっている(1~3次車も後年改造された)。この車体構造は、同時期に製造された300形とも共通するものである。パンタ化の際パンタグラフは連結面側に取り付けられた。1979年に283~286、1981年に281・282が500形に改造された。残る280は最後は1次車の267と編成を組み、大津線昇圧時に廃車された。製造当初はボールドウィン製台車を履いていたが、500形への改造により1次車へ転用された(これにより京阪電鉄の営業用旅客車から創業時以来長年にわたり伝統を守り抜いたブリル台車装着車が消滅した)。
  • 280 1968年7月23日 竣工 → 1997年10月12日廃車(解体)
  • 281 1968年7月23日 竣工 → 505 1981年6月30日改造改番 → 1993年5月27日廃車(709へ車体流用)
  • 282 1968年7月29日 竣工 → 506 1981年6月30日改造改番 → 1993年5月27日廃車(710へ車体流用)
  • 283 1968年7月29日 竣工 → 503 1979年6月12日改造改番 → 1993年2月13日廃車(707へ車体流用)
  • 284 1968年11月18日竣工 → 504 1979年6月12日改造改番 → 1993年2月13日廃車(708へ車体流用)
  • 285 1968年11月18日竣工 → 501 1979年3月29日改造改番 → 1992年11月11日廃車(705へ車体流用)
  • 286 1968年11月27日竣工 → 502 1979年3月29日改造改番 → 1992年11月11日廃車(706へ車体流用)

その他共通する事項

各タイプに共通する内容として以下のものがある。
  • 塗装は登場当時、京阪線の特急色と同じであったが、500形が京阪線の一般車の塗装で登場したのに続き、1980年代前半にすべて一般車塗装に変更されている。
  • 車掌台側の正面窓は、登場当時はポールの操作の関係でドロップ式の1枚窓が使用されていたが、パンタグラフ化に伴い、2枚のユニットサッシに変更された。
  • 本形式の吊り掛け式のモーターの音は、逢阪山超えに必要な馬力がある割に350型と比べて静かな音であった。
  • 1971年~1973年にかけて、機器統一のため、老朽化した主制御器を新造のEC-260電動カム軸式主制御器に交換した。EC-260は廃車後、一部が叡山電鉄デオ700系電車に流用されている。

関連商品

  • 鉄道模型
    • Nゲージではグリーンマックスから発売されているの600形2両未塗装板キットの初期製品に260形1次車1両分のパーツが同梱されていた。
    • 16番(HOゲージ)では、ホビーメイトオカより片開き戸両運転台車・両開き戸両運転台車・両開き戸片運転台車両など作り分けて発売された。現在、売り切れ状態。
260 けいはん260かたてんしや
----------------------------------------------
出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
Text is available under GNU Free Documentation License.
ご利用上の注意

制限事項


Sensrについて
Powered by EAST, SAGOOL, kizasi, hatena, OKWave.