中外製薬株式会社(ちゅうがいせいやくかぶしきがいしゃ)は、
日本の大手
医薬品メーカーである。
概要
2002年に
スイスの大手医薬品メーカー、
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ(Fritz Hoffmann-La Roche)との「戦略的アライアンス」に基づきRocheグループ傘下となり、Rocheグループの創薬品と旧来の中外製薬のバイオ医薬による開発力が相乗したシナジー効果によって、国内の製薬会社トップクラスの開発パイプラインを有することとなった。
- なお、実質上ロシュによる買収であるが、永山治CEO・COOは「買収ではなく戦略的提携」と発言している。
所在地
- 本社:東京都中央区日本橋室町2-1-1(日本橋三井タワー、〒103-8324)
- (中外製薬 旧本社:東京都中央区京橋2丁目1番9号 京橋MTビル)
- (旧日本ロシュ 本社:東京都港区芝2丁目6番1号 Rocheビル)
沿革
旧:中外製薬
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1925年
3月 上野十蔵によって中外新薬商会として創立される。
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1943年3月 中外製薬株式会社に改組する。当初はブドウ糖などの生産を行っていた。
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1972年 創業者の娘婿で日本銀行出身の上野公夫(1919年3月26日生)が社長就任(2006年現在名誉会長、2007年11月17日逝去)。
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1979年 ロゴマークと社名タイプを現在のものに変更(ただし、“中”の字を、ベンゼン環とアンプル瓶で表現したマークは以前から使用していた)
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1989年 DNAを駆使した診断薬メーカーで当時ベンチャー企業であったジェン・プローブ社()を買収。永山治中外製薬常務(当時)が会長に就任し指揮をとる。
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1990年 主に人工透析に伴う腎性貧血の治療剤(エリスロポエチン製剤)「エポジン」を、ジェネティクス・インスティチュート社の共同開発により発売。但し、アムジェン社が開発し麒麟麦酒・三共が発売する同一製剤「エスポー」と特許争いとなり、和解の結果、エポジンは北米地域では販売出来なくなってしまう。
- 現在まで売上トップの主力製品で、一時期、連結売上高の3割近くをエポジンの売上で占めたこともある。
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1991年 好中球減少症などの治療剤「ノイトロジン」を発売。
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1992年 永山治が代表取締役社長に就任(2006年現在 CEO・COO) 上野公夫前社長は取締役会長に。
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1996年 メルクと合弁会社「中外MSD」を設立し、一般用医薬品などの販売事業を1997年度より移管する。
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1999年 メルクが中外MSDの合弁を解消し、メルク保有分の全株を取得した上で翌年中外製薬へ吸収。中外製薬ヘルスケアカンパニー部を設立し、再び自社によって一般用医薬品などの販売を手がける。
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2001年 Rocheとの戦略的アライアンスを締結。
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2002年 TOBなどによってロシュが中外製薬株式の過半数以上を取得し、ロシュグループ入りとなる。
- ジェン・プローブ社(中外子会社)と(Roche子会社)を傘下にもつ状態でRocheグループとなると反トラスト法に接触する懸念が有ることから、中外製薬は大手企業に成長していたジェン・プローフ社の株式をスピンオフさせ、既存の中外製薬株主へ同社1株当たりジェン・プローブ0.086株を割り当てる有償減資を実施。
- 2002年10月 日本ロシュ株式会社と合併する。新生 中外製薬が誕生。同時にコーポレートマークのタイトルバックを緑から白に変更。
※このほか、
サノフィ・アベンティス(旧来のローヌ・プーラン・ローラー・ヘキスト・マリオン・ルセル両社とも)輸入・製造製品の発売・販売を多数行っている。
旧:日本ロシュ
(親会社のFritz Hoffmann-La Rocheについては「Roche」とする。)
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1924年 Rocheの日本法人として当時の東京市京橋区に「NSY合名会社」を創立。
- (日本で初めて製造承認を取得した外資系医薬品企業で、最古参であった。)
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1932年現社名に改組。解熱鎮痛剤サリドンを製造発売。
- 成分は異なるが、現在も第一三共ヘルスケア(旧藤沢薬品工業→ゼファーマ)を通して販売されている。
- 日本では田辺製薬と合弁で「田辺シンテックス社」が有ったが1995年に田辺製薬に吸収・解散させ、ライセンス関係などは日本ロシュを通さずRoche社と提携。
- 1994年 東京都港区芝公園に自社ビル(ロシュビル)を竣工し、本社機能を千代田区丸の内の富士ビルから移転。
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1995年 急性前骨髄球性白血病治療剤「ベサノイド」発売。
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1996年 国内で3番目に認可された、抗ウィルス化学療法剤(HIV逆転写酵素阻害剤)「ハイビッド」発売
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1997年 HIVプロテアーゼ阻害剤「インビラーゼ」発売。(2000年に同成分を改良した「フォートベイス」を発売。)
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1998年 ドイツの試薬メーカー、ベーリンガー・マンハイム社をRocheが買収し、国内では日本ロシュの試薬事業と日本ベーリンガー・マンハイム社を合併し、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社を設立・分社化。
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1999年 免疫抑制剤 「セルセプト」発売。
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2000年 スミスクライン・ビーチャム(英国)がグラクソ・ウエルカム(英国)と合併し、グラクソ・スミスクラインとなる事から、両社で重複する製品を整理することとなり、その内スミスクライン・ビーチャムの(抗がん剤治療にともなう)制吐剤「カイトリル」を全世界的にRocheへ譲渡することとなり、日本でも同様に日本ロシュに販売が移管される。(その後製造も移管)
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2001年1月 ソニー出身の小川渉が社長に就任。ロシュ・ダイアグノスティックス社長も兼任(現職)
- 2001年 抗インフルエンザウイルス剤 「タミフル」カプセル発売。(2002年にドライシロップ剤も発売)
- 2001年 初の分子標的薬で悪性リンパ腫治療薬の「リツキサン」と、新しいタイプの乳ガン治療薬「ハーセプチン」発売。(リツキサンの製造販売権は全薬工業が保有。)
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2002年
10月 中外製薬に吸収合併。
新生:中外製薬
☆は旧中外製薬製品関係、★は旧日本ロシュ及びRoche製品関係。
- (CM・Webドラマ挿入歌:FLOW「僕に捧げるバラード」出演者:筒井道隆など。)
- 2003年5月★ 同年1月に「セルセプト」の効能が追加承認され、市販直後調査を行う事が承認条件であったにも関わらず、市販直後調査が未実施だった事が発覚。
- 2003年2月☆ 高リン血症治療剤「レナジェル」発売。(麒麟麦酒との共同開発品)
- 2003年6月★ 抗がん剤(5-FU系のプロドラッグ)「[ゼローダ]」発売。
- 2003年12月★ 日本初のペグインターフェロン-α-2a製剤「ペガシス」が発売。
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2004年
4月
☆ イーライリリー・アンド・カンパニー社と1999年に結んだ提携に基づき、日本初の選択的エストロゲン受容体調整薬(骨粗鬆症治療薬)「エビスタ」を日本イーライ・リリー社と共同発売。
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2004年
7月
☆家庭用医薬品(いわゆる大衆薬)事業からの撤退を決定。また、殺虫剤事業と栄養ドリンク事業からの撤退も決定。これにより中外製薬は、医療用医薬品に専念することになった。
- 2004年12月☆ 大衆薬事業を全てライオンに譲渡する。
- なお、外用鎮痛剤のゼノール・シリーズは三笠製薬の製品で1996年より中外製薬が販売を行っていたが、2005年1月より大鵬薬品工業から販売されている。
- 旧・日本ロシュ時代より製造し、旧・藤沢薬品を通じて発売された鎮痛解熱剤「サリドン」については製造販売・発売権をゼファーマに移管。現在は第一三共ヘルスケアが発売。2003年までは医療用の「サリドン」(フェナセチン系製剤)があった。
これにより中外製薬は、家庭用医薬品(いわゆる
大衆薬)、殺虫剤(
バルサン)、栄養ドリンク(
グロンサン等)といった一般向けの商品市場から撤退したことになる。
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2005年6月☆ 世界初のキャッスルマン病治療剤「アクテムラ」発売。(大阪大学との共同開発)
その他
かつてはアルペンや中外胃腸薬(現:スクラート胃腸薬)などの
大衆薬、栄養ドリンクの
グロンサン、それに燻蒸・
殺虫剤の
バルサンなどの発売を手がけていたが、
2004年12月、これらの事業を
ライオンに譲渡し、医療用医薬品の開発・輸入・製造・販売を手がける専門企業となった。
Rocheが開発した、今のところ世界唯一の
インフルエンザの経口治療薬「
タミフル」の国内製造・販売を行っており、同薬種でのシェアは独占状態である。
(日本国内では、日本ロシュ時代のプロモーション提携によって
塩野義製薬からも共同販売されていた)
外部リンク
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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