ロサンゼルスオリンピック (1984年) [1984 Summer Olympics] [被リンク数: 382]

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ロサンゼルスオリンピック(Games of the XXIII Olympiad)は、アメリカ合衆国のロサンゼルスで行われた夏季オリンピックである。期間は1984年7月28日から8月12日まで。前回のモスクワ大会がボイコットによる参加国減少の大会だったのに対し、この大会では旧ソ及び東欧圏九ヶ国のボイコットがあった。

商業五輪

この大会は1セントも税金を使わずに行われた。スタジアムも1932年に開催された大会時のものを使っている。それまでの大会は、スタジアムの建設や環境整備などで開催都市が多額の費用を負担し赤字続きで大きなダメージを残したこともあり、1984年大会の開催都市立候補はロサンゼルスだけ、とオリンピック開催は不人気だった。
税金を使わなければ、政治的介入を阻止できると、南カリフォルニアオリンピック委員会は考えたのである。
開催するために必要な費用は、
  1. テレビ放映料:テレビ放映権は、それまでの常識を超える金額を最低価格として提示、アメリカ4大ネットワークのうちで一番高い金額を示したABCと約450億円で契約。放映権料を前払いとして、利息を稼ぐ徹底ぶりだった。
  2. スポンサー協賛金:それまで多くのスポンサー企業がマークを使用、多種多様な活動をしたが、スポンサー数があまりにも多すぎたので、メリットが半減していると判断し、スポンサーは1業種1社、合計で30社と数を減らして価値を高めた。ロサンゼルス五輪のマークを自由に使える、というのが条件だった。コカ・コーラとペプシが激しいスポンサー争いを演じ、他業種もスポンサーに次々に名乗りを上げ、高額の協賛金が集まった。
  3. 入場料収入
  4. 記念グッズの売上
の4本柱を立てて賄った。
大会委員長は、ピーター・ユベロス。この大会の成功が、その後の商業主義の発端となった。
ちなみに、1980年に行われたモスクワオリンピックにアメリカ合衆国等が参加しなかったので、その報復としてソビエト連邦や東欧諸国は本大会をボイコットした(表向きの理由は1983年アメリカ軍によるグレナダ侵攻に対する抗議)。

聖火ランナー

ピーター・ユベロス大会委員長は一般市民の聖火ランナーからも、参加費用を徴収しようと計画。一緒にオリンピックを作る一員として、聖火ランナーに参加してくれる人なら、資金的な協力もしてくれる、というのがユベロスの考えだったのだが、聖火を運ぶのは、もともとギリシャ委員会の管轄で、ギリシャ委員会は「聖なる火を商品化するとはけしからん!」と待ったを掛けてきた。結局ユベロスが、ギリシャ委員会を説得して有料聖火ランナーは実施された。かくして最終的にはこの大会は、およそ400億円の黒字で終了・成功し、全額がアメリカの青少年の振興とスポーツのために寄付された。

大会マスコット

  • イーグルサム - をモチーフにしたマスコットで、これを主人公にしたTVアニメも製作、放映された。

ハイライト

旧ソ連・東欧圏の選手が出場しなかった結果、射撃の蒲池猛夫(日本)、体操女子個人総合のレットン(アメリカ)など、幾つかの競技で、それまでメダルに縁の無かった国に金メダルをもたらした。特にレットンの金メダル獲得はアメリカで体操のブームを呼び、多くの子供達が体操競技を始めた結果、現在の体操競技におけるアメリカ勢の躍進の原動力となった。また、「女子選手には危険過ぎる」との理由で長年開催されていなかった女子マラソンがこの大会から公式競技となったが、8月開催の大会のため酷暑の中でのレースとなり、温度を下げるためにコース中にシャワーを設置するなど対策を行ったものの、ガブリエラ・アンデルセンスイス)が脱水症状により千鳥足でゴールする事となった。

開会式

ロナルド・レーガンによる開会宣言、ジョン・ウィリアムズによるオリンピックテーマ曲、風船を持った人間による人文字、軽飛行機による「WELCOME」の文字の描かれた幕を牽引した展示飛行、飛行船2隻による巨大な「WELCOME」の幕の上空掲揚、ロケットマンの飛行、多数のピアノを使用したラプソディ・イン・ブルーの演奏などが催された。

実施競技

各国・地域のメダル獲得数

主なメダリスト

  • 銀メダル
    • 森末慎二(日本、体操男子跳馬)
    • 梶谷信之(日本、体操男子平行棒)
    • 具志堅幸司(日本、体操男子跳馬)
    • 江藤正基(日本、レスリンググレコローマン57kg級)
    • 入江隆(日本、レスリングフリースタイル48kg級)
    • 赤石光生(日本、レスリングフリースタイル62kg級)
    • 長島偉之(日本、レスリングフリースタイル82kg級)
    • 太田章(日本、レスリングフリースタイル90kg級)
    • サム・グラディ(アメリカ、陸上競技男子100m)
    • カーク・バプティスト(アメリカ、陸上競技男子200m)
    • ガブリエル・ティアコーコートジボアール、陸上競技男子400m)
    • セバスチャン・コー(イギリス、陸上競技男子800m)
    • フローレンス・ジョイナー(アメリカ、陸上競技女子200m)
    • ドイナ・メリンテ(ルーマニア、陸上競技女子1500m)
    • グレテ・ワイツ(ノルウェー、陸上女子マラソン)
    • バリ・イオネスク(ルーマニア、陸上競技女子走幅跳)
    • ジャッキー・ジョイナー・カーシー(アメリカ、陸上競技女子七種競技
    • ミヒャエル・グロス(西ドイツ、競泳男子200mバタフライ)
    • 西ドイツ(競泳男子4×200mリレー)
    • マルコ・マルティン(イタリア、フェンシング男子サーブル個人)
  • 銅メダル
    • 真鍋和人(日本、ウエイトリフティング52kg級)
    • 小高正宏(日本、ウエイトリフティング56kg級)
    • 砂岡良治(日本、ウエイトリフティング82.5kg級)
    • 斎藤育造(日本、レスリンググレコローマン48kg級)
    • 高田裕司(日本、レスリングフリースタイル52kg級)
    • 坂本勉(日本、自転車男子スプリント)
    • 山本博(日本、アーチェリー男子個人総合)
    • 野瀬清喜(日本、柔道男子86kg以下級)
    • 元好三和子(日本、シンクロナイズドスイミングソロ)
    • 木村さえ子・元好三和子(シンクロナイズドスイミングデュエット)
    • 外村康二(日本、体操男子床運動)
    • 具志堅幸司(日本、体操男子鉄棒)
    • 梶谷信之・具志堅幸司・外村康二・平田倫敏・森末慎二・山脇恭二(日本、体操男子団体総合)
    • 石田京子江上由美大谷佐知子小高笑子利部陽子杉山加代子中田久美廣紀江広瀬美代子三屋裕子宮島恵子森田貴美枝(日本、バレーボール女子)
    • ベン・ジョンソン(カナダ、陸上競技男子100m)
    • ホセ・マヌエル・アバスカル(スペイン、陸上競技男子1500m)
    • マリチカ・プイカ(ルーマニア、陸上競技女子1500m)
    • ティエリ・ビネロン(フランス、陸上競技男子棒高跳)
    • ロザ・モタ(ポルトガル、陸上競技女子マラソン)
    • イベンダー・ホリフィールド(アメリカ、ボクシング男子ライトヘビー級)
    • マーティン・ンドンゴ=エバンガ(カメルーン、ボクシング男子ライト級)

脚注

関連項目

外部リンク

* 1984
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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