概要
FCXコンセプト
1999年
東京モーターショーでFCXコンセプトを発表。開発コンセプトはTWIN SOLIDで上部ビッグフォワードキャビン、下部燃料電池ユニットという分割されたデザインを取る。
全長 x 全幅 x 全高は、4,525mm x 1,800mm x 1,500mm。
FCX実験車
1999年より1年ごとに実験車を公開。
EV Plusをベースとし、燃料電池システムを積み込んでいる。外観はほぼEV Plusに準じる。
FCX-V1、FCX-V2
1999年10月発表。FCX-V1は純水素燃料で
水素吸蔵合金LaNi5タンクを使用し、
バラード社の燃料電池スタックを搭載。FCX-V2はメタノール燃料のオートサーマル改質型でホンダ製の燃料電池スタックを搭載する。パワーアシストはバッテリー型。
FCX-V3
2000年9月発表。CaFCP(カリフォルニアフューエルセルパートナーシップ)に参加し、11月からカリフォルニアの一般道での走行テストを開始した。
FCX-V3は高圧水素を燃料とし、パワーアシストとしてウルトラキャパシタ(
電気二重層コンデンサ)を採用している。これは
バッテリーを使用する場合、バッテリーは設計以上の大電流を充放電すると性能が劣化する他、電力伝達機構としてDC-DCコンバータ等の装置が必要となるため、最大電流を制限する必要が生じ、加速時にモーターへの電力供給が十分に行えない事がある。より素早く大きなエネルギー供給を可能にし、前述のDC-DCコンバータ等の装置を不要とするためのものである。このため、キビキビとした加速が行える。
モーター最大出力は60kWに向上した。システムの小型化により4人乗りを実現、燃料電池はバラード社製スタックを使用する。航続距離は180km。
2001年2月、FCX-V3 with Honda FC Stackにより公道テストを開始。バラード社製に変わり、ホンダ製の燃料電池スタックを搭載する。2000年11月から8月末までのFCX-V3の走行距離は約10,000kmに達した。
FCX-V4
2001年9月発表。燃料電池システムが新設計となりコンパクトとなっている。燃料電池スタックはバラード製。前後にクラッシャブルゾーンを作り衝突安全性を向上させ、燃料タンクを床下に収納、荷室スペースも確保している。新設計の燃料タンクは350気圧水素タンクとなり、航続距離が300kmと大幅に伸びた。
ラジエータの大型化、計器盤のデジタルメーターが一新されている。
FCX
2002年10月、FCXプロトタイプが発表。その後12月に日米でリース販売が開始された。米国政府による燃料電池車販売認定を受けてた燃料電池車として世界初。
V4と比べ燃料タンクが156.6Lに拡大、リア床下に68Lタンク2本が搭載される。最大充填水素量は350気圧で、水素重量は約3.75kg。ウルトラキャパシターは後部座席後ろに沿わせるように配置。フロント、リアバンパーデザインが変更。モータートルクが272N・mと15%向上、高速域での特性も改良し最高速が140km/hから150km/hとなった。計器盤は3眼メーターとなった。エアコンは暖房には電力を利用した温水過熱システムを採用。冷房が
インバーター式ヒートポンプ。リアサスペンションはアコードタイプの
5リンクダブルウィッシュボーンで、リアサブフレーム一体マウントが可能。
その他ヒートミラー、CDプレーヤー、パワーロック、パワーウィンドウ、クルーズコントロール、トラクションコントロールなど一通りの快適装備を備える。
「Honda FC STACK」搭載 FCX
2003年10月、「Honda FC STACK」搭載 FCXを発表。スタックは新開発の
ステンレス鋼板を使用したシール一体のプレスセパレーターを採用。従来のカーボンセパレーターを使用したHonda FC スタックより部品点数の半減と軽量コンパクト化、2倍以上の出力密度向上、接触抵抗の半減や、熱伝導率も5倍と大きく向上した。電解質膜も従来のフッ素系ではなく新開発の炭化水素系アロマティック電解質膜となり、これらにより-20度での発電が可能となり、耐久性が向上、暖気に要する時間も従来型の1/5となった。FCXはこのスタックを加湿ユニットをはさんで2分割で搭載する。モーターは80kWにパワーアップ、ウルトラキャパシタは10%以上、出力密度とエネルギー密度が向上。駆動エネルギー効率は55%となった。
2004年12月、「Honda FC STACK」搭載 FCXのリースが開始。新たにFCX用のモーター制御TCSを開発、雪道にも適応する。HDD
ナビゲーションシステムも搭載。
2006年、水素充填ソフトウェアのアップグレードにより航続距離が向上した。
FCXモデル一覧
バージョン年燃料電池メーカー燃料電池出力モーター出力燃料タンク航続距離(LA-4)
FCX-V11999バラード60kW49kW水素吸蔵合金LaNi5
FCX-V21999ホンダ60kW49kWメタノール
FCX-V32000バラード62kW60kW100L/250気圧180km
FCX-V3 Honda FC Stack2001ホンダ70kW60kW100L/250気圧
FCX-V42001バラード78kW60kW130L/350気圧300km
FCX2002バラード78kW60kW156.6L/350気圧355km
FCX Honda FC Stack2004ホンダ86kW80kW156.6L/350気圧430km
主なリース販売先
アメリカ
- ロサンゼルス市 5台
- サンフランシスコ市 2台
- チュラビスタ市 1台
- カリフォルニア州南海岸大気保全管理区 2台
- ニューヨーク市 2台 (Honda FC STACK)
- ラスベガス市 2台 (Honda FC STACK)
- スパリーノ家 1台 (Honda FC STACK)
- クオリアンカ・キルヒャー 1台 (不明)
日本
- 内閣府 1台
- 環境庁 1台
- 経済産業省 1台
- 岩谷産業 1台
- 出光興産 1台
- 北海道庁 1台(Honda FC STACK)
歴史
- 2002年7月
- :燃料電池自動車として初めて米国環境保護庁(EPA)およびカリフォルニア州大気資源局の認定を受ける。
- 2002年12月2日
- :内閣府にリースのかたちで納車。
- :また、同日にロサンゼルス市庁にも納車。
- :経済産業省主導の水素・燃料電池実証プロジェクト(JHFC)に参加。
- 2003年7月15日
- :燃料電池車として世界で初めて民間企業に納車される。
- 2003年10月10日
- :-20℃でも起動可能なホンダ製燃料電池スタック「Honda FC STACK」を開発、FCXに搭載し公道実験開始。
- 2004年1月2日~1月3日
- :第80回箱根駅伝で先導車を務め、以降2008年の第84回大会まで大会本部車両を務める。
- 2004年4月
- :FCXが、屋久島ゼロエミッションプロジェクトに参加。
- :世界自然遺産である屋久島を舞台にした自然の保守とエネルギー創世の両立を目的としたプロジェクトに、FCXが参加。豊かな水資源を利用した水力発電による、完全循環型の水素ステーションとともに、循環型水素社会の実現へ向けて実証試験を進めている。
- 2004年9月15日
- :おおさかFCV推進会議の主催で東京~大阪間の長距離走行を実施。(復路は9月21日)
-
2005年
1月27日
- :「Honda FC STACK」搭載FCXを北海道庁へ納車
- 2005年6月17日
- :国土交通省の型式認証を取得、型式をZC1/ZC2とする。
- 2005年6月30日
- :アメリカンホンダモーターがFCXをカリフォルニア州在住の個人にリース販売。
-
2007年
11月15日
- :ロサンゼルスオートショーでFCXクラリティを発表。
-
2008年
7月25日
- :アメリカの南カリフォルニアを中心にFCXクラリティのリース販売を開始。
- :価格はリース期間3年間で車両保険やメンテナンス費込みで月額600ドル。
画像:HondaFCX.JPG|FCXコンセプト
Image:Honda FCX 2006 KLIMS rear.jpg|FCXコンセプト(リア)
Image:Honda FCX 2005 TMS interior 1.jpg|運転席
Image:Honda FCX 2005 TMS interior 3.jpg|車内(後席から)
関連項目
脚注
外部リンク
車FCX
FCX