]]
ピックアップトラック (Pickup truck) とは、
米国での
自動車の分類のひとつで、大型以外のボンネット型
トラックの総称である。ボディ形状は、
キャビン以降に開放式の荷台を有する。なお、
車検証には、キャビンと荷台が一体となっているもの(例・
サニートラック)はピックアップ、別々となっているもの(例・
ダットサントラック)はボンネットと記載される。
キャブオーバー形は、小型のものでもピックアップには含まず、単にトラックと呼ばれることが多い。
北米をはじめ、
タイを中心とした
東南アジア、
アフリカ、
南米などで人気がある。また
オーストラリア、
ニュージーランドではute(ユート)と呼ばれ
とても人気が高い。アメリカ産やタイ産はSUVベースが基本だが、オーストラリア産は今では少数派の乗用車
ベースが主流であり、最近ではホールデンのVE型uteが、元々発祥地であるが、既に乗用車ベースは消滅しているアメリカにもポンティアックG8 スポーツトラックとして輸出されている。
概要
アメリカにおけるピックアップトラック
ピックアップトラックは米国では古くから農場で使われていたが、急激に普及し始めたのは、ピックアップトラックの自動車税は州によって無税か割安になるため、所得の少ない若者達がピックアップトラックをファッションとしてこぞって乗り始めたためである。また、
西部開拓時代の
シンボルである
馬に似ている事から、
中西部や
南部では、その武骨で力強いスタイルが好まれ、ピックアップトラックに乗る事が一種の
ステータスのようにとらえられている。これは映画『
バック・トゥ・ザ・フューチャー』で主人公マーティーが憧れる車として登場していることでも窺える。これに目をつけた米国の旧
ビッグスリーと、現地の
トヨタ、
日産、
ホンダがフルサイズピックアップを生産をしている。ほとんどの車種が自社のSUVと共通のはしご形フレームを有しているが、
ホンダ・リッジラインのみは、同社のFF乗用車である
USアコードや
レジェンドの派生車であるため、はしご型フレームを持たず、ライトデューティーとなっている。
アメリカにおいては、
道路が広く、サイズが大きくなりがちなピックアップトラックも扱いやすい。このため、フルサイズピックアップに人気が集中している。これらの
V8エンジンの独特の太い
音の愛好家が多く、
マフラーの改造も盛んに行われている。さらに費用の面でも、他国と比べて
石油の
価格が安く、ピックアップトラックに対する税金や保険料が乗用車よりも安く設定されている事や、自動車メーカーが購入者に対して多額の奨励金を出している事も普及が進んできた理由である。
ピックアップトラック人気が他の地域よりも高いアメリカ南部では、
亜熱帯性気候で暑さが厳しいため、カーエアコンを使う事が多いが、その際に、
セダンや
SUVに比べてキャビンが狭いピックアップトラックの方が、車内がより早く冷える事、さらに南東部を除けば、
雨が少なく、荷台が濡れる心配が少ないのも、人気の理由の一つといえる。
アメリカでの使われ方は、
発展途上国のように荷物や人を満載させるような使い方ではなく、普段は空荷で走らせる事が多い。そして
引越しや
レジャーなどの時にだけ、荷物を載せ、さらには後ろに
トレーラーを繋げて走らせたりする。また、商用よりはむしろ、通勤・通学用、レジャー用、家庭用として使用されている方が圧倒的に多い。
2002年の調査によれば、販売されたピックアップトラックのうち、商用としては約19%しか使用されていないのに対し、約77%が個人用として使われているという結果であった。アメリカでのピックアップトラックの人気の高さは、全米で最も売れている車が
フォード・Fシリーズ(年間90万台以上)、2番目に売れている車が
シボレー・シルバラードであるという事からも分かる。中でも
テキサス州では非常に人気が高く、全米のピックアップトラックのおよそ14%が売れていて、全米最大の
市場となっている。そして、
2006年には、トヨタがフルサイズピックアップトラックの
タンドラの
生産工場を稼動させている。
ピックアップトラック人気の高いアメリカでは、
モータースポーツにおいてもピックアップトラックベースの車によって争われるカテゴリーが数多く存在する。中でも
NASCAR・クラフトマントラックシリーズはNASCARの「三大カップ戦」の一つに数えられるトップカテゴリーであり、
ジャック・ビルヌーブなど元
F1ドライバーも参戦する人気カテゴリーとなっている。
オセアニアにおけるute(ユート)
オーストラリア、ニュージーランドなどではピックアップトラックではなく「ユート」と呼ばれ、地元ブランドである、
ホールデンと
フォード・オーストラリアが生産しており、アメリカ同様、若者達がファッションとして乗るのをはじめ、農場や建設業など商用として使われる用途まで幅広い人気を持っている。特筆すべき点は本家のアメリカでは既に消滅してしまった乗用車ベースのタイプが独自の発展を遂げ、V6、V8、直6NA、直6ターボなど数々のエンジンや4ドア(クルーキャブ)仕様など実に多彩なラインナップを誇り、4ドア仕様の
ホールデン・クルーマンをベースとしたパトカーも多い。
アメリカ以外の国におけるピックアップトラック
アジア、
中南米、
南アフリカなどで生産されているものは、以前の日本製ピックアップに近い、小型から中型サイズのものばかりである。
かつて、
1940年代から
1970年代にかけては、日本でも1トン積み程度のものを中心に、すべてのメーカーがピックアップトラックを生産、販売していた。個人
商店では配送業務に、
農家では
農機具や
農作物の運搬などに利用され、休日にはレジャー用として家族のドライブにも活躍していた。乗用車が高嶺の花であった時代、トラックの「時々、乗用車」という用途には、運転姿勢が立ち気味で、騒音や熱気の侵入が多いキャブオーバー型は適しておらず、ボンネット型のゆとりあるレイアウトが大きなアドバンテージとなっていた。
その後小型トラックの多くは、スペース効率の高い
キャブオーバータイプへ移行し、ボンネット型は主流ではなくなるが、生活レベルの向上とともに、天候による荷痛みの心配や、荷造りが面倒なトラック自体が次第に敬遠されるようになり、
軽トラックを除くキャブオーバートラックすらも
ライトバンに仕事を奪われ、小型トラックの販売台数は急激に減少していく。
また、多くの日本メーカーは日本国内でのピックアップトラック生産を終了し、タイに移管している。タイから世界各地へ輸出(日本メーカーの外外輸出)も行われており、今日ではタイはピックアップトラックの主要生産、輸出国となっている。シェアは
トヨタと
いすゞと
三菱が高い。
かつて日本国内で生産・販売されていたピックアップトラック
トヨタ
<
日産
<
東京電気自動車 / プリンス自動車
ホンダ
三菱
マツダ
いすゞ
ダイハツ工業
日本建機
パドル自動車
日本メーカーの海外生産車 (過去のものを含む)
トヨタ
<
日産自動車
<
ホンダ
<
三菱
マツダ
<
スバル
<
いすゞ
<
スズキ
海外メーカーのピックアップトラック (過去のものを含む)
海外メーカーでは
アメリカのビッグスリーのピックアップトラックの割合が高い。アメリカでは現在、ビッグスリーの販売台数が大きく落ち込んでいるが、それでもフルサイズピックアップトラックは依然ビッグスリーの割合がとても高く、業績悪化に苦しむビッグスリーの唯一の頼み綱になっている。一方、
韓国においては、
サンヨンがかつてピックアップトラックを生産していたが、韓国ではピックアップトラックの人気は高くないので、現在は生産されていない。
-
ダッジ・ラム
-
ダッジ・ダコタ
-
ダッジ・ラム50(生産終了)
-
ジープ・コマンチ(生産終了)
- (en)ダッジ Dシリーズ(生産終了)
-
ムッソースポーツ(生産終了)
- (en)アクティオンスポーツ
<
関連項目
-
トランスフォーマー (2007年の映画) - オートボッツの1人、アイアンハイドが変形する。
- 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
- 主人公マーティーが憧れる車としてトヨタのピックアップトラック(ハイラックス)が登場する。
-
SUV
-
スポーツユーティリティトラック
-
貨物自動車
外部リンク
出典
ひつくあつふとらつく
ひつくあつふとらつく