これはかつて
1936年の開催予定地にバルセロナが一度立候補しながらも
ベルリンに破れ、その後「人民オリンピック」の開催を考えながらも
スペイン内乱の前にそれさえも挫かれた経緯を踏まえての開催であり、当時のスタジアムをそのまま用いて開催された。「人民オリンピック」は、
ナチス政権下の
ドイツで準備の進められていた
ベルリンオリンピックが、「人種差別に満ち、五輪の理念に不適」としてバルセロナが対抗するように計画したもの。
バルセロナ市内のオリンピック体育館を
磯崎新が設計したほか、開会式では
坂本龍一が
マスゲームの音楽を作曲、会場でオーケストラを
指揮するなど、
日本人が競技以外でも活躍した大会となった。
大会マスコット
公用語
式典
文化的特徴に富み、美術、芸術面で著名な人物を輩出し続けるスペインらしく、開会式、閉会式ともに音楽監督でカタルーニャ生まれで世界的に人気の高い
テノール歌手の
ホセ・カレーラスや、
モンセラート・カバリェをはじめとする多くのスペイン人歌手の他にも多くのアーティストが参画し、近年でもまれに見る芸術性の高い開会式、閉会式であると絶賛された。
開会式
- 後半では坂本龍一が地中海の神話をモチーフにしたマスゲームの音楽を作曲、会場でオーケストラを指揮した。
- 聖火台への聖火の点火には弓矢が用いられた。担当したのはパラリンピックのアーチェリー選手のアントニオ・レボージョであった。この演出については五輪史上最も劇的で美しいとの呼び声高い演出だった(参照)。
閉会式
- ホセ・カレーラスとイギリス人歌手のサラ・ブライトマンがテーマ曲「AMIGOS PARA SIEMPRE」を歌い、大きな盛り上がりを見せた。
- プラシド・ドミンゴがオリンピック旗降下の際、オリンピック賛歌を歌い、絶賛された。
- クリスティーナ・オヨスが「恋は魔術師」第8曲:火祭りの踊りを踊る。
ハイライト
- 柔道男子78キロ級で、後に格闘家としても有名になる日本の吉田秀彦が金メダルを獲得した。吉田は大会直前に同71キロ級の古賀稔彦と練習(乱取り)を行ったが、その最中に古賀が左膝を負傷するという事故が発生した。しかし古賀はその負傷をおして出場し、吉田とともに金メダルを獲得している。
- 男子陸上400mで、日本の高野進が決勝進出し、8位に入賞した。
- 当時中学2年生で14歳になったばかりの岩崎恭子が200m平泳ぎで金メダルを獲得した。
実施競技
各国・地域の獲得メダル数
主なメダリスト
- 金メダル
- 銀メダル
- 渡辺和三(日本、クレー射撃トラップ)
- 小川直也(日本、柔道男子95kg超級)
- 田村亮子(日本、柔道女子48kg以下級)
- 溝口紀子(日本、柔道女子52kg以下級)
- 田辺陽子(日本、柔道女子72kg以下級)
- 池谷幸雄(日本、体操男子床運動)
- 森下広一(日本、陸上男子マラソン)
- 有森裕子(日本、陸上女子マラソン)
- マイク・パウエル(アメリカ、陸上競技男子走幅跳)
- マット・ビオンディ(アメリカ、競泳男子50m自由形)
- EUN(競泳男子4×100mリレー)
- EUN(競泳男子4×100mメドレーリレー)
- フランツィスカ・ファン・アルムシック(ドイツ、競泳女子200m自由形)
- ジャネット・エバンス(アメリカ、競泳女子400m自由形)
- ドイツ(競泳女子4×100mメドレーリレー)
- シュテフィ・グラフ(ドイツ、テニス女子シングルス)
- オランダ(バレーボール男子)
- スウェーデン(ハンドボール男子)
- ドイツ(カヌー女子カヤックフォア500m)
- 金水寧(韓国、アーチェリー女子FITAオリンピックラウンド70m個人)
- 銅メダル
- 赤石光生(日本、レスリングフリースタイル68kg級)
- 木場良平(日本、ライフル射撃男子50mフリーライフル)
- 越野忠則(日本、柔道男子60kg以下級)
- 岡田弘隆(日本、柔道男子86kg以下級)
- 松永政行(日本、体操男子平行棒)
- 立野千代里(日本、柔道女子56kg以下級)
- 坂上洋子(日本、柔道女子72kg超級)
- 奥野史子(日本、シンクロナイズドスイミングソロ)
- 奥野史子・高山亜樹(日本、シンクロナイズドスイミングデュエット)
- 相原豊・池谷幸雄・知念孝・西川大輔・畠田好章・松永政行(日本、体操男子団体総合)
- 伊藤智仁・大島公一・川畑伸一郎・小久保裕紀・小島啓民・小桧山雅仁・坂口裕之・佐藤真一・佐藤康弘・杉浦正則・杉山賢人・高見泰範・十河章浩・徳永耕治・中本浩・西正文・西山一宇・三輪隆・若林重喜・渡部勝美(日本、野球)
- イゴール・ニクリン(EUN ロシア、陸上競技男子ハンマー投)
- ジャッキー・ジョイナー・カーシー(アメリカ、陸上競技女子走り幅跳び)
- フランシスカ・ファン・アルムジック(ドイツ、競泳女子100m自由形)
- ドイツ(競泳女子4×100mリレー)
- ドミトリー・サウティン(EUN ロシア、飛び込み男子板飛び込み)
- ダビド・ドゥイエ(フランス、柔道男子95kg超級)
- 吉永雅、沈恩婷(韓国、バドミントン女子ダブルス)
- アメリカ(バレーボール男子)
EUN
最もメダルを獲得した国・地域EUNは旧ソ連の統一チームである。
柔道の
小川直也をやぶって金メダルをとった
ダビド・ハハレイシビリ等の
グルジアが当時はまだ
独立国家共同体に加盟していなかったため、地域名は EUN と表記された(詳細は
EUN)。
関連項目
外部リンク
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1992
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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