トヨタ・ヴィッツ [Toyota Vitz] [被リンク数: 95]

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トヨタ・ヴィッツ (Vitz) はトヨタ自動車の1,000-1,500ccクラスのハッチバック乗用車
スターレットの後継車で、欧州などでも生産販売される世界戦略車の一面をもつ。日産・マーチホンダ・フィットとともに、日本のコンパクトカー御三家といわれる。

概要

1999年にトヨタの世界戦略車として初代モデルが発売された。当時の日本では、デミオマーチに代表される完成度の高いコンパクトカーも存在したものの、未だ積極的に消費者から選択される商品とは言い難く、同社においてもカローラⅡなどのように、価格の安さのみに価値が置かれる傾向が強かった。1996年発売のマツダ・デミオから火がつき始めていたコンパクトカーブームに拍車をかけ、他社もホンダ・フィットや日産・マーチ(3代目 K12型)などの対抗車種を投入することになり、それまで安さだけが取り柄とも言えた日本のコンパクトカー市場に大きな影響を与えた。その意味でも、これらの車種は、「日本の小型車を変えた存在」として現在でも評価が高い。ヴィッツはギリシャ人デザイナーのソティリス・コヴォスによる洗練されたデザインや品質、衝突安全性能や環境性能の高さなどで、国内外で爆発的なヒットを記録した。
TRDの手により欧州向けモデルのディーゼルターボ用ユニットと中近東向けモデルの大容量ラジエーターを流用し「RS」に装着したモデル「ヴィッツRSターボ Powered by TRD」も発売されている。
また、ヴィッツ限定のワンメイクレースネッツカップヴィッツレース」、同じくワンメイクラリー「ヴィッツラリー」が開催され初心者に対するモータースポーツの門戸を広げる重要な車の一つであると言える。
2005年 2月1日にはモデルチェンジを行い2代目に移行。製造はトヨタ自動車の高岡工場とトヨタグループの豊田自動織機が行っている。
左ハンドル車(輸出仕様)とダッシュボードを共用しコストダウンを図るため、2代続けてセンターメーターを採用している。

歴史

初代 XP10型(1999年-2005年)

  • 1999年1月、初代ヴィッツ発売。当初のラインナップは1.0L 4気筒DOHC16バルブ1SZ-FE型(70ps)のモデルのみ。1999-2000日本カー・オブ・ザ・イヤープラッツファンカーゴと共に受賞(トヨタとしては初の3連覇となった)。
  • 1999年8月、1.3L 4気筒DOHC16バルブ2NZ-FE型(87ps)搭載の4WDモデルが追加される。同時にエクステリアをシックにしたクラヴィアを追加。
  • 1999年10月、インターネット限定でユーロスポーツエディションを発売。欧州仕様ヤリスサスペンションを流用し、日本仕様には省かれていたスタビライザーを装備。
  • 2000年5月、外装色ペールローズメタリックオパールが、第2回 オートカラーアウォード2000、グランプリ&オートデザイナーズ賞を受賞。
  • 2000年10月、1.5L 4気筒DOHC16バルブ1NZ-FE型(110ps)を搭載したスポーツグレード、RSが発売される。なお、1.3Lエンジン搭載モデルも存在する。
  • 2001年6月、アイドリングストップ装置とギヤ比を変更した1.0Bエコパッケージ(5速MTのみ)を追加。
  • 2001年12月、フェイスリフトを含む初めての大きなマイナーチェンジを実施。主要グレードに6:4分割式リアシート、ラゲージルームランプなどを標準化した。「U」グレードの2WD車は1.3Lに格上げされ、1.0Lモデルは「B」グレードとDパッケージを含む「F」グレードに集約。「U」グレードおよび1.3Lの「RS」グレードにそれぞれ一部の機能と装備を省略したDパッケージを新たに設定。
  • 2002年4月、特別仕様車U/F Dパッケージ ビューティフルセレクションを発売。
  • 2002年6月、上記「U/F Dパッケージ ビューティフルセレクション」にGPSボイスナビゲーション (1DINタイプ)を追加した特別仕様車U/F Dパッケージ ビューティフルセレクション・ナビスペシャルを発売。
  • 2002年12月、2度目のマイナーチェンジ。変更点は、インテリアデザイン(メータークラスター部)、ルーフアンテナを短いポール式にしたうえルーフ後端に移動した点、制動灯がLED式になった点。フロントベンチシート&コラムATを装備する「ペアスタイル」を1L車に追加。ヴィッツ初のCVT車&アイドルストップ付のインテリジェントパッケージを1.3LのUに追加。これと入れ替わる形で1.0Bエコパッケージは廃止され、3ドア車はスポーティ仕様のRS(1.5L/1.3L)とベーシック仕様のF/B(1.0L)に整理した。
  • 2003年 1月23日、TRDが開発・販売したターボチャージャーキットを1.5Lの「RS」グレードに載せた、ハイオク仕様のRSターボを発売。最高出力150ps/6400rpm、最大トルク20.0kgm/4800rpm。モデリスタ経由での特殊な販売車種の為車両形式は「UA-NCP13-A(G・H)MVK」ではなく「NCP13-VLMJ(G・H)MV」となった(Gは3ドア、Hは5ドア)。
  • 2003年8月、外板色に新色ラベンダーメタリックを追加。
  • 2004年 2月3日アイドルストップ機構付のU "インテリジェントパッケージ"が省エネ大賞受賞。エンジンは1.3L 4気筒DOHC16バルブ2SZ-FE型。トランスミッションはCVT。
  • 2004年5月、特別仕様車NEO EDITION発売。
  • 中国の天津一汽夏利汽車に技術供与され、現在も威姿 (Vizi) として現在も生産中である(搭載エンジンは1SZ、8A)。
Image:Toyota Yaris rear 20080104.jpg|後期型リア(2003年-2005年、写真はヤリス) Image:2001 Toyota Vitz RS (NCP13).jpg|RS(前期型) Image:Toyota Yaris I 1.5 TS front.jpg|RS(後期型) 画像:TOYOTA Vitz Gr.A Rallycar.JPG|ヴィッツラリーカー

2代目 XP90型(2005年-)

2005年 2月1日、2代目ヴィッツが発売。
欧州では2代目ヤリスとして発売されたが、今回のモデルからは米国でも販売されている(3ドア)。
プラットフォームを刷新し、ボディサイズが一回り大きくなったほか、衝突安全性が大きく強化され、衝突試験速度を従来の50km/hから衝突時のエネルギーがおよそ2割増える55km/hに引き上げている。トヨタ自動車では今後他の乗用車でも同様の衝突安全基準を採用するとしている。エンブレムには"N"をかたどった物を採用。以降ネッツ店で専売となる車種にも採用されている。また、日本向け仕様は5ドアのみ。海外仕様には引き続き3ドアが設定される。
エンジンはダイハツ製の1.0L直列3気筒DOHC12バルブ1KR-FE型エンジン、1.3L直列4気筒DOHC16バルブ2SZ-FE型エンジン、4WD用の1.3L直列4気筒DOHC16バルブ2NZ-FE型エンジン、1.5L直列4気筒ローラー・ロッカーアーム式DOHC16バルブ1NZ-FE型エンジンとなり、トランスミッションはトルクコンバータ付CVTを基本にスポーティグレードの「RS」には5速MTも用意、四輪駆動車は従来形のトルコン付遊星歯車ギアの4速ATのみとなる。
一部グレードには「スマートエントリー&スタートシステム」を用意。これはスマートキーを携帯することにより、ドアハンドルやスイッチで施錠・開錠ができるスマートエントリーと、プッシュボタン式エンジンスイッチのスマートスタートをサポートする。
メーター類はアナログ仕様のみとなっている。ヤリスにはデジタルメーター仕様もある。前期型には電波時計が装着されていた。
RSはFF1.5Lとなり、ディスチャージヘッドランプが標準装備。但し、欧州仕様のヤリスにはハロゲンヘッドランプのみの設定。
東京オートサロン2007でTRD Turbo Mが発表。
  • 2005年4月、F/B "Intelligent Package" 発売。
  • : 旧モデルにもある、自動でアイドルストップを行うシステムを搭載。ベース車にエアスパッツを装着することにより空気抵抗を低減させている他、エンジン停止時の空調のためにオートエアコンを搭載している。なおエンジン再始動時には通常の鉛バッテリーではなく、搭載しているリチウムイオンバッテリーを使用するため、オーディオ等の電装類も通常通り使用可能である。
  • 2005年8月23日、特別仕様車 F"クリームコレクション"発売。
  • : F1.0 2WD車及びF1.3 4WD車をベースに、特別仕様として外装色に旧モデルで人気の高かったピンク系色(ローズメタリックオパール)をラインナップし、内装色をベージュ系色(グレージュ)とした他、スマートエントリー&スタートシステムの標準装備、オーディオレス化を行い、価格はベース車と同じとした。
  • 2005年12月19日、部分改修及び新グレード'''I'll'''を追加。
    • I'll(アイル)
    • : 欧州仕様と同じ外観に、専用本皮シート、専用外装色(ダークレッドマイカ、グレイッシュブルーマイカメタリック)、内装の加飾、フロントフォグランプ装備、専用フロントグリルBluetoothハンズフリー対応オーディオをメーカーオプションで用意、等。
    • 部分改修
    • : ディスチャージヘッドランプがRS以外のグレードでもメーカーオプションで装備可能に、ヘッドライトのマニュアルレベライザー(ディスチャージヘッドランプ搭載車はオートレベリング機能)が追加、1.5Xグレードの標準装備の充実化、等。
    • : 外装色の廃止及び追加。外装色のグリーンマイカメタリック及びペールオレンジマイカメタリックが廃色となり、ライトグリーンメタリック、ダークブルーマイカメタリック、ブルーマイカメタリック(RS専用色)及び、F"クリームコレクション"の特別仕様色であったローズメタリックオパールが追加された。また内装色にグレージュが追加された(ただしグレードや外装色により内装色は固定)。メーカーオプションのナビHDDナビを追加。
  • 2006年 6月5日、特別仕様車F"Advanced Edition"を発売。
  • : ディスチャージヘッドランプ、カーテンシールド及びサイドエアバッグを標準装備とし、安全運転・乗員保護に配慮した。
  • 2007年 1月、外装色の廃止、追加。
  • : ダークグレーマイカメタリック(RS専用色)とダークグリーンマイカメタリック(I'll専用色)が追加、レディッシュパープルマイカメタリックが廃止、RS専用色だったブルーマイカメタリックが他グレードで選択可能となった。
  • 2007年 8月27日マイナーチェンジ
  • : 1.5LのXグレードを廃止、Uグレードを1.0Lと1.5Lにも設定。
  • : I'llを1.5Lにも設定し(1.0Lは廃止)、装備を充実化。
  • : I'll標準装備であった足元照明は廃止。
  • : RS以外のグレードにおけるフロント・リア部分の意匠の変更。外装色の廃止及び追加。一部内装色の変更。
  • : 全グレードでカーテンシールド及びサイドエアバッグを標準装備とした。
  • : ターンランプをボディ側面からドアミラーに移した。一部グレードを除き、制動灯がLEDからバルブへ変更。オーディオレスを標準仕様とし、メーカーオプションオーディオでは携帯音楽プレーヤーなどを接続できる外部入力端子を設けた。メーカーオプションナビはCDナビが廃止され、HDDナビのみとなる。電波時計は廃止され通常のデジタル時計へ変更。
  • : RSを1.3Lにも設定。(外見のみ、他の部位は1.3同様)
  • :RSグレードに専用スポーツサスペンションを採用。
  • :RSグレードのハンドル意匠変更及び、本革の質感を向上。
  • :RS1.5Lにオートエアコンを採用。
  • :RS1.5Lに6:4分割可倒式(リクライニング機構付)+格納式ヘッドレストを採用。
  • :RS1.5LのCVTモデルでは7速シフトモードおよびパドルシフト機構を採用。
  • : U、I'llで運転席シートヒーター機構を採用。
  • 2008年 1月28日、特別仕様車F"Limited"を発売。
  • :F1.0及びF1.3をベースに、スマートエントリー&スタートシステム、電気式バックドアオープナー、イモビライザー、ディスチャージヘッドランプ、内装の一部へのメッキ加飾を特別装備した。
  • 2008年9月16日、マイナーチェンジ。RSは、エクステリアを変更。Fは、樹脂ホイールカバーのデザインを変更した(樹脂ホイールカバーのデザインはベルタのXと共通)。
Image:2005 Toyota Vitz 02.jpg|F(前期型・リア) Image:2005 Toyota Vitz 03.jpg|RS(前期型) Image:2005 Toyota Vitz 04.jpg|RS(前期型・リア) Image:2007 Toyota Vitz 02.jpg|I'll(後期型・リア) Image:2008 Toyota Vitz 01.jpg|RS(後期型) Image:2008 Toyota Vitz 02.jpg|RS(後期型・リア)

車名のバリエーションや由来など

  • 「Vitz」とは、英語の「Vivid」(鮮やかな)とドイツ語の「Witz」(機知)を掛け合わせた造語である。
    • 日本以外では「YARIS」(ヤリス)の名称で販売される。なお、初代はカナダ、オーストラリア、中国で「ECHO」(エコー)を名乗っていたが、2代目では日本を除いて全てヤリス(ヤリス・ハッチバック)に統一される。
    • 海外では姉妹車であるベルタもヤリス・セダンとして販売されている。
    • 日本では「ヤリス」という言葉の持つ響きがあまり好ましくないため、「Vitz」という名称となった(初代発売当時のdriver誌の記事より)。
    • 逆に一部の英語圏、特にイギリス英語使用圏では「Vitz」の読みが「Bit(s)」(スラングで、「小さく粗末な男性器」の意味)に聞こえてしまう為、日本のみヴィッツ、海外ではヤリス、という住み分けがなされている。

関連項目

外部リンク

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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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