オーリス (AURIS) は、
トヨタ自動車が生産、販売する、3ナンバーサイズの
ハッチバックである。
概要
近年の欧州市場に4代目
フォルクスワーゲン・ゴルフが火をつけたのは、元来必要十分な家族向け実用車であったこのクラスにおいても、性能や質感、居住性や安全性のより高い達成を求める嗜好の変化であった。
これに対し日本勢でも欧州戦略車として、既に大幅な拡大を図り尖鋭的なデザインを与えた
マツダ・アクセラや欧州専用ボディーの
ホンダ・シビックが投入され、どちらも現地での大きな支持を得ているが、トヨタもこの流れを受け、従来Cセグメントにカローラシリーズ(欧州仕様は1,710ミリに拡幅されるが、いわゆる5ナンバー設計)を展開してきたのを改め、欧州の市場ニーズに焦点を絞った新しい戦略車種の投入を決めた。
また、側突安全性の向上を図るため各社ともその対策に追われ、カローラハッチバックの属する
欧州各社の「
Cセグメントカー」も例外なく全幅の増加をみている。
こうして生まれたのが従来より大型となったこの「オーリス」で、「E150」の型式が示すようにカローラファミリーの一員であり、E120系ハッチバックの正常進化版にあたる。新MC
プラットフォームの導入により、従来のカローラから特に全幅が拡大し、1,760mmとなった(海外版カローラセダン及び
カローラルミオンもこのプラットフォームが用いられている)。拡大した車幅により、日本では全車
3ナンバー登録となる。
2006年9月、
パリサロンにおいて市販前提の先行車として展示された「オーリススペースコンセプト」が世界初公開である。
オーリスは日本においても「
カローラランクス」および兄弟車「
アレックス」の統一後継車種として日欧同一車名で導入されることとなり、
2006年10月23日に同月の10代目カローラの発売に続き、欧州に先駆け登場した。
また、カローラランクスはカローラ店の販売車種であったが、オーリスはアレックスの流れをくみ
ネッツ店のみの販売となる。日本においてランクス/アレックスは、カローラシリーズの若年層向けバリエーション車種として展開されていたが、先のトヨタ販売店4系列の展開政策再定義を受け、世界戦略車であるオーリスに対し、より「先進性」のブランドイメージを構築すべく、おもに若年層・女性購入者の「新たな価値観」に訴求するチャネルと位置付けられるネッツ店単独車種としたといえる。その証として、フロントのエンブレムにはネッツ店専売車種(ヴィッツ・istなど)に与えられるNet'sの頭文字である"N"をモチーフとしたものを採用している。
なお、主眼たる欧州市場での販売開始は
2007年2月からとなり、車名が「オーリス」に一新されるため、セダンおよびステーションワゴンが販売されない
イギリス・
ドイツ・
フランス・
イタリアなどの一部の
先進国扱いされている欧州市場では「カローラ」の車名が消滅することとなった(セダン、ワゴンは引き続きカローラシリーズとなり、一部の
途上国扱いされている
東欧市場では引き続き販売される)。一方で、
オーストラリアと
ニュージーランドの
オセアニア市場では引き続きカローラの車名を使用する。
このほか、日本において
2006年12月に発売が開始された
ブレイドは
姉妹車となる。
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歴史
初代 E150H型(2006年-)
2006年9月、市販モデルの発売に先駆け、
パリサロンにて先行コンセプト「オーリススペースコンセプト」が世界初公開された。ショーモデルの車体色は金色。
2006年
12月、
ボローニャモーターショーで欧州仕様車が正式に発表。エンジンはガソリン2種類(1.4L
VVT-iと1.6L Dual VVT-i)とディーゼル3種類(1.4L D4-D、2.0L D4-D、2.2L D4-D)が搭載され、トランスミッションは
MT(5速および6速)と
MMTが用意される。
2007年
2月、欧州市場にて発売開始。日本では高級鞄ブランド「TUMI」との共同開発モデル「TUMIバージョン」も1000台限定で発売。
2007年
3月、
ジュネーヴモーターショーで3ドアモデルが発表(日本向けには設定なし)。ショーモデルの車体色は銀色。また、トヨタ自動車がスポンサーを務めているイタリアのサッカークラブチーム・
フィオレンティーナのユニフォームの胸のスポンサーロゴが「TOYOTA」から「AURIS」に変更された。
2008年
1月、日本において特別仕様車150X Mパッケージ・グレージュセレクション、180G グレージュセレクションが設定される。「150X」または「180G」をベースに、内装に特別色グレージュ、外装に特別色グレーメタリック、左右独立温度コントロールフルオートエアコンなどが装備される。
2008年
12月、日本において一部改良を行った。スマートエントリーが運転席に加え助手席とバックドアにも拡大され、助手席シートアンダートレイが標準装備となった。
グレード
基本的には、標準グレードの「150X」と上級グレードの「180G」の2つで展開され、駆動方式は
FFと
4WD(4WDのシステムは
エスティマや
アイシスなどで採用されているアクティブトルクコントロール式)が用意される。
1.5Lモデルでは、150X、150X“M パッケージ”、150X“S パッケージ”で展開される。
150X“M パッケージ”では主にスマートエントリー・イモビライザーが標準装備となり、アルミホイール・マッドガード・ディスチャージヘッドランプ・フロントフォグランプがオプションになる。150X“S パッケージ”では主にアルミホイール・フロントスポイラー・マッドガード・フロントフォグランプが標準装備となり、ディスチャージヘッドランプ・スマートエントリー・イモビライザーがオプションとなる。
1.8Lモデルでは、180G,180G“S パッケージ”で展開される。
180Gでは主にディスチャージヘッドランプ・オプティトロンメーター・マルチインフォメーションディスプレイ・7速スポーツシーケンシャルシフトマチック・6スピーカー・イモビライザーが標準装備となり、アルミホイール・マッドガード・フロントフォグランプがオプションとなる。
180G“S パッケージ”では、主にアルミホイール・マッドガード・ディスチャージヘッドランプ・フロントフォグランプ・オプティトロンメーター・マルチインフォメーションディスプレイ・7速スポーツシーケンシャルシフトマチック・6スピーカー・イモビライザーが標準装備となる。
欧州仕様
3ドアと5ドアの2種類で展開する。ディーゼル、ガソリンエンジン、マニュアルミッション、マルチモードトランスミッションの幅広い選択肢が用意される。なお、欧州仕様では保安基準により後部中央座席にヘッドレスト、3点式シートベルトを装備し、ヘッドランプウォッシャーを装備する。
グレード
- T2 — 基本グレード。1.4Lのガソリン、またはディーゼルエンジン。
- T3 — 中級グレード。1.4L~2.0Lエンジン。アルミホイール、フォグランプ、6スピーカーCD/MP3プレーヤなど。
- TR — T3の限定仕様。
- SR — 中上級グレード。1.6L、または2.0Lエンジン。
- T Spirit — 上級グレード。1.6L、または2.0Lエンジン。スマートエントリー、オートエアコン、クルーズコントロール、リアセンターアームレストなど。
- SR180 — 最上級グレード。2.2Lディーゼルエンジン。ダブルウィッシュボーンサス、ローダウンサス、リアルーフスポイラー、トラクションコントロール、プライバシーガラス、17インチアルミホイールなど。
エンジンとトランスミッション
欧州仕様に用意されるエンジンは以下の5種類。それぞれで組み合わせられるトランスミッションが異なる。
- 4ZZ-FE — ガソリン1.4L VVT-i、5速マニュアル
- 1ZR-FE — ガソリン1.6L デュアルVVT-i、5速マニュアル、またはMultiMode
- 1ND-TV — ディーゼル1.4L D-4D、5速マニュアル、またはMultiMode
- 1AD-FTV — ディーゼル2.0L D-4D、6速マニュアル、またはMultiMode
- 2AD-FHV — ディーゼル2.2L D-4D、6速マニュアル
車名の由来
ラテン語で「
金」を意味する「
AURUM」および「
AURA(オーラ)」からの造語。独特のオーラをもち存在感のある車となってほしいことから命名された。ちなみにパリサロンに出品されたオーリススペースコンセプトの車体色は金である。
共通のプラットホームを使用する車種
新MCプラットホーム
取り扱いディーラー
補足
E150H系オーリスはE140系
カローラアクシオ同様、2007年度の
グッドデザイン賞を受賞している。
関連項目
外部リンク