スペクトルマン [Spectreman] [被リンク数: 47]

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スペクトルマン』は、1971年(昭和46年)1月2日から1972年(昭和47年)3月25日にかけてフジテレビ土曜日19:00-19:30に全63話が放送された、ピー・プロダクション企画制作した特撮ヒーロー番組の題名。およびその番組に登場するヒーローの名称。
開始当初の題名は、悪役を冠にした『宇宙猿人ゴリ』。その後『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』を経て、最終的には『スペクトルマン』へと改題された。

内容

宇宙からの侵略者「宇宙猿人ゴリ」の送り出す怪獣対ネビュラの星のヒーロー・スペクトルマンの戦いを描く。
怪獣に対して主人公が変身して戦うことは他の特撮テレビ番組と同じだが、以下の点が『スペクトルマン』独自の世界を作っている。
  • 当初の番組名は『宇宙猿人ゴリ』で、悪役が主役、正義のヒーローが脇役という逆転の演出。
  • 放送当時社会問題となっていた公害がストーリーに盛り込まれている。これは後に変更になる。
    • 公害をヒントに作られた怪獣が登場する。新築住宅に潜み、その新築住宅に住んだ人間を襲い血を吸って操ってしまう第19話の吸血怪獣バクラーに代表される、まさに魑魅魍魎そのもの怪奇性を強調した怪獣も少なくない。
    • 変身前の主人公が所属する組織は、公害の取り締まりが仕事である。人間側に怪獣退治専門の組織はない。
  • スペクトルマンは地球にいてもネビュラ71にいる上司に常に管理されていた。
    • 変身するにはネビュラ71の許可が必要であり、とても従えない非情な命令を出されることもあった。
    • 完全無敵のヒーローではなく、立場も力も弱さという面を前面に押し出されていた。
  • ストーリーは1話完結ではなく前・後編がほとんどである。全63話中、1話完結は3回のみ。

ストーリー

惑星Eから追放された悪の天才科学者・宇宙猿人ゴリは地球に到達した。美しい地球に魅せられるゴリだったが、公害による地球汚染を見て憤激、自分が人間にとって代わって地球の支配者になろうと考える。彼は公害などを利用して次々と侵略怪獣を送り出すが、ネビュラ71遊星の指令で地球に派遣されたエージェント、スペクトルマンがその前に立ちはだかる。

スペクトルマン

人工遊星ネビュラ71から来た金色のサイボーグ戦士。普段は地球人の姿に変身して蒲生譲二(がもう じょうじ)と名乗り、政府機関である公害調査局第8分室・通称「公害Gメン」(後に再編成され怪獣Gメン)にかなり強引に加入し、所属している。
変身に際して特にアイテムを用いることはないが、独断で変身することは出来ず、ネビュラからの許可が必要である。一般的には右腕を斜め前方に突き出し、上空に見えるネビュラに変身許可を求め承認を受ける又は逆にネビュラからの変身指令によって変身する。なおネビュラが目視できない場合は変身は不可能である。変身後は自在に(場合によってはこれもネビュラ71の指示により)巨大化できる。第20話では富士山よりも巨大化して、数個のガスタンクを火口に投げ込む荒技を披露した。
作劇が1エピソード2話完結が基本のせいか、怪獣に苦戦して引き分けるか、あるいは敗北することも少なくなく、1エピソードの2話中に数回に渡って1体の怪獣と対戦しやっと倒せることが多い。また後述するように必殺技が彼の体力を著しく消耗させ、怪獣を倒しても倒せなくても俯せにバッタリと倒れ果ててしまう。よって、弱いヒーローの印象を持つ者も少なくない。
  • 身長:0~∞
  • 体重:0~∞
  • 飛行速度:マッハ8

アクション

ファイティングポーズは指を握らず手刀を基調としており、片腕は前方、もう片腕は顔面に構え、両足を内股気味に閉じた独特のポーズで立つ。これは、スーツアクターの上西弘次が以前演じていたウルトラセブンとの差別化のためだという。
格闘戦のアクションにおいても、常に内股気味で立ち回りが目立つ。
チョップ攻撃を多用する。
豪快な投げ技もまれに披露することもあるが、ついには怪獣に力負けして苦戦に陥入り苦し紛れに必殺技を放つパターンであり、格闘戦は苦手と言える。
格闘戦で苦戦すると、苦し紛れに大木やパイプラインなどを拾い上げ、武器として振り回して使用する事が多々ある。

武装

ネビュラスライス
上腕部のギザギザの飾りが垂直に立ち、刃物として使用される。怪獣の急所を切断するなどで倒した事もあるが、基本的には格闘戦でダメージを与える使われ方が多い。
ネビュラギムレット
上腕部のギザギザの飾りを高速回転させてドリルとし、主に地中に潜るのに使われる技。攻撃に使われることもある。
スペクトルバックル
第13話にて初使用。腰のバックルから取り出されるカラフルな手裏剣。スペクトルフラッシュとの連接技として使用する事が多い。ネオへドロンには全く通用しなかった。戦果は芳しくないが、ズノウ星人戦では効果があり、スペクトルフラッシュとの連接技で彼を葬った。
スペクトルビッグバックル
第51話にて初使用。腰のバックルが巨大化し(ウルトラマンの八つ裂き光輪の如く)、切断武器としての威力を発揮する。
スペクトルガン
第26話のみの使用。サタンキングに完敗したスペクトルマンにネビュラ遊星から転送された超兵器。ミサイルの数百倍もの破壊力を発揮する。その為、市街地での使用で住人に多大な被害を与えることを懸念したスペクトルマンは、山中における射撃訓練を行った上での実戦を余儀なくされた。

必殺技

体当たり技
第2話でへドロンを倒した技。高速飛行しながら、文字通り敵に体当たりする。巨大化せず、ネビュラスライスを出さず、回転もしてない所を見ると、ネビュラギムレットの元となった技だと思われる。
七色の光線(一部の書籍では「スペクトル光線」
第4話でスペクトルフラッシュの使用が許可されるまで多用された技。ミドロンにはキメ技として使用し、爆発させずに溶解させ白骨化した。連続で発する使用法から、エネルギーを一気に消費しない(=威力を押さえた)スペクトルフラッシュの一種と推察される。
スペクトルフラッシュ
発射パターンがいくつかあるが、エネルギー光線を指先から照射して敵を爆発させる。スペクトルマンの代表的な必殺技。
第4話でゼロンに格闘戦で苦戦するスペクトルマンに対し使用許可が降りた。最大限で発射すると力尽き倒れ果ててしまう故、「失敗すれば命はない」とネビュラより宣告される程の必殺技。放送当時の雑誌の記事には一発で全エネルギーの90%を消耗すると紹介された。番組後半では作風が変わったせいなのか、フラッシュを放った後でも力尽きて倒れなかったり、連発したりしていた。
スペクトルサンダー
全身から超高熱を発して相手を吹き飛ばしてしまう技。稲妻を吸い寄せて電撃を敵に浴びせる説もある。劇中ではネオヘドロンを倒した稲妻状の光線や、シルバーロボを倒した頭部から発射する絶対零度の冷凍ガス、といろいろなバリエーションがある(設定が決まっていなかったのかもしれない)。こちらもエネルギーの消費が激しく、使用後はスペクトルフラッシュ同様に力尽きてその場にバッタリと倒れ伏してしまうことが多い。

タイトルの変化

  • 1-20話 :宇宙猿人ゴリ
  • 21-39話 :宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン
  • 40-63話 :スペクトルマン
タイトルの変化は、うしおそうじによれば、フジテレビ側からの「悪玉が主人公なのはおかしい」という意見による。
なお地上波再放送では1話から『スペクトルマン』のタイトルで放送。この際、以下のような変更が行われた。
  • オープニングは40話以降のものと差し替えた。主題歌は1話から39話(アレンジ曲がBGMとしてよく使われる)と40話以降は違う為、1話から39話の主題歌は聞けなくなった。
  • エンディングはラストカットの『宇宙猿人ゴリ』や『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』のタイトル部分のみ『スペクトルマン』と差し替えられた(これは現在ソフト化・CS放送されているものも同じ)。また、地上波再放送のEDでは、楽曲は「宇宙猿人ゴリなのだ」のボーカルなしメロオケバージョンが多用されている(他のバージョンがあるのかは未確認)。

主題歌

  • OP1 スペクトルマン・ゴーゴー(第1話~第39話)
  • ED1 宇宙猿人ゴリなのだ(第1話~第35話・第63話)
    • 作詞:雨宮雄児、作曲:宮内國郎、歌(コーラス):ハニー・ナイツ、スタジオ・オーケストラ
  • OP2 スペクトルマン・マーチ(第40話~第63話)
    • 作詞:うしおそうじ、作曲:宮内國郎、歌(コーラス):みすず児童合唱団、ボーカル・ショップ
  • ED2 ネビュラの星(第36話~第62話)
    • 作詞:うしおそうじ、作曲:宮内國郎、歌(コーラス):みすず児童合唱団、ボーカル・ショップ
オープニングの歌詞字幕では「ネビュラ」ではなく「ネヴィラ」と表記されている。

キャスト

  • 蒲生譲二:成川哲夫
  • 倉田室長:大平透
  • 加賀信吉:渡辺高光(本編の殺陣・擬斗も担当)
  • 太田高志:新井一夫
  • 有藤年夫:尾崎孝二
  • 遠藤理恵:小西まち子
  • 立花みね子:親桜子
  • 沢みどり:後藤留美
  • 柳田弘美:桜井妙子
  • ゴリ(スーツアクター):遠矢孝信
  • ゴリ(声):小林清志加藤精三、西山連
  • スペクトルマン(スーツアクター)/ラー(スーツアクター、声):上西弘次
  • ネビュラの声/ナレーター:小林恭治

スタッフ

  • 原作:うしおそうじ
  • 企画:的場徹
  • プロデューサー:鷲巣富雄、別所孝治(フジテレビ
  • アシスタント・プロデューサー:柴田健治、篠原茂
  • 製作主任:黒田達雄、成田五十六
  • 製作進行:伊藤貞幸
  • 撮影:柿田勇
  • 照明:石井大和、近藤勝、大西顕正、高橋勝也
  • 美術:飯田公夫、池田康彦
  • 助監督:石黒光一、堺武夫、坂本保彦、石川裕一
  • 特殊撮影:細川正司、エキスプロ、下田久
  • 特殊照明:吉田一夫(畠山電気)
  • 特殊美術:窪野博朗、深田達郎、井上泰幸、井上繁
  • 操演効果:中島徹郎、平鍋巧
  • 合成作画:渡辺善夫、鷲巣富雄
  • 記録:福島勇子、
  • 美粧:田口のり子
  • 衣装:京都衣装
  • 編集:香園稔(光映社)
  • 主題歌作曲:宮内国郎
  • 劇版作曲:寺島尚彦
  • 選曲:吉田征雄
  • 効果:中山太三(石田サウンドプロ)
  • 録音:アオイスタジオ
  • 現像:ソニーPCL
  • 人形アニメーション:藤森誠代※第3話のみ
  • 制作:ピー・プロダクション、フジテレビ

着ぐるみ造形

  • スペクトルマンの造形は、予定していた高山良策が多忙のため、高山の紹介で『ジャイアントロボ』などを手掛けた鈴木徹主宰の異人館工房に委ねられた。鈴木は、井上繁と共に、鷺巣富雄、的場徹、別所孝治の立会いの下、彼らの意見を参考に、1日弱でマスクの粘土原型をデザイン画なしに完成させた。胴着の部分は当初、FRPが使われていたこともあって、撮影時のアクションに不都合が生じたことから、後にウエットスーツへと素材が変更され、マスク造形にも若干の修正が加えられた。第1話における、実物大のアップ用ヘドロンも同工房の作である。また、同工房に所属していた井上繁は、過去にも『ジャイアントロボ』などのミニチュアセットを任されていた経歴があり、本作でも第46話から特殊美術を手掛けることになった。スペクトルマンのスーツは、動きやすさなどの点から何度かマイナーチェンジがされている。腕の付け根はノースリーブであり、特に足の付け根はアクション時にプロテクター(茶色い胴着の部分)の両脇の切れ込みが浅いと太腿に裾があたってしまうため、現在のハイレグに近い、深い切れ込みになっている。そのため、中盤までは臀部の約半分が露出したハーフバック、後期は臀部の大半が露出したTバックになっている。
  • ゴリとラーの造形は、『ウルトラマン』などを手掛けた高山良策主宰のアトリエ・メイが担当。高山は本作でもゴキノザウルス、ネズバートン、モグネチュードンなど、3分の2近くの怪獣造形を手掛けた。ちなみにコンピューター怪獣は、高山が独自に制作した「かなぶんおやぶん」という作品を、撮影用に拝借していたことでも知られている。ミドロンも、以前にうしおの依頼で高山がモデルアニメーション用に作ったものである。
  • ヘドロン、ゼロン、ダストマンなどの造形を手掛けたのは、小野善次郎主宰のゼン工芸である。ヘドロンは徹夜して一晩で仕上げたという。完成度はともかく、耐久性に優れた造りは撮影現場において好評だったことから、次番組の『快傑ライオン丸』では怪人造形の殆どを担当することになった。小野は辻村ジュサブローのグループにいた美術家で、ピープロで美術監督を務め、ミニチュアセットなども手がけている。

補足

  • 主人公の名「蒲生譲二」は、理論物理学者のジョージ・ガモフをもじって命名された。うしおそうじはこの名がお気に入りで、のちにのこの「蒲生譲二」名義で漫画も執筆している。うしおによると、成川の起用は「マグマ大使」でマモル役を演じた江木俊夫ジャニーズ事務所所属であった縁で、メリー喜多川に頼んで紹介してもらったものだそうである。また、パイロットフィルムに登場する蒲生譲二役の俳優は諸説あるが、うしおは団時朗であると断言している。
  • 上記はうしおの証言によるものだが、団時朗本人はパイロット版で蒲生を演じたことを否定し、成川哲夫も団とは別人だと断言している。また成川は自身の起用の経緯についても、別所孝治プロデューサーから成川の所属する事務所の社長で別所の個人的知り合いだった小川幸子のところに話が持ち込まれたのがきっかけらしいと語っており、うしおの証言を否定している。
  • ウルトラセブン』終了後、約2年ぶりの怪獣と戦うヒーローの番組となった。偶然にも、ウルトラセブンのメインスーツアクターの上西がスペクトルマンのスーツアクターを担当した。
  • うしおそうじが『宇宙猿人ゴリ』の企画を思いつくきっかけの1つは映画『猿の惑星』があったという。
  • 企画段階でのゴリは、完成作品でのラーの着ぐるみを使用している。又IQについては、「もともと50だったが、円盤内で万能椅子の操作を誤り下半身不随になるも、IQは300へアップする」というものだった。完成作品でゴリが円盤やエアカーで移動する事が多いのは、其の名残である。なお「敵首領が下半身不随」という設定は、1974年放送の『電人ザボーガー』の悪之宮博士で生きる事となった。
  • 『スペクトルマン』以前にピープロは『豹マン』『ジャガーマン』といった企画を提出していたが通らず、『スペクトルマン』もパイロットフィルムは制作されたものの、シリーズ化は微妙だった。しかし、TBSの『帰ってきたウルトラマン』の企画を知ったフジテレビ側が、これに先んじて新年早々からの放映開始に間に合わせることを条件に制作にGOサインを出した。しかしこの時点で既に1970年11月末であり、結果として準備期間わずか数週間のあわただしいスタートとなった。このため、初期はパイロットフィルムの流用を含め、かなり荒っぽい作りになってしまっている。その後もウルトラシリーズ等に比べ格段に少ない予算のため、光学合成などできない制作環境だった。しかしそれでも人気シリーズとなり、遂には『巨人の星』の視聴率を逆転するほどとなり、放送も延長された。
  • 「宇宙猿人ゴリ」の1月2日放送開始に併せ、うしおそうじは号外風の番宣チラシを印刷し、大晦日に息子の詩郎とともにタクシーを借り、世田谷~練馬近辺の新聞配達所を回り、新聞に折り込んでもらった。この号外でうしおはうっかり、日付を昭和47年としてしまっている(本来は昭和46年)。
  • 複数話で完結としたのは1966-67年にピープロが製作した『マグマ大使』と同様である。
  • 第7・8話で撮影に使用されたゴキブリは、フジテレビのプロデューサー別所孝治が番組宣伝も兼ねて視聴者に公募した。その結果、生きたゴキブリを封入した封筒が大量に届いたそうで、編成局長は激怒したらしい。ちなみに劇中の「公害調査室」は、フジテレビの社屋内における空き部屋を借りて撮影されていた。
  • 特撮班の撮影は『マグマ大使』と同様に栄スタジオが使われていたが、守衛室さえない老朽化した施設で、児童が侵入してスペクトルマンの飛行用ミニチュアが盗まれた事もあった。犯人は警察官の子どもだったそうである。このこともあり、第30話からは別所の手配によって、新築されたばかりの仙川スタジオで撮影が行われるようになった。またこの頃から、円谷プロ・東宝・東映系の特殊美術スタッフを積極的に起用することで特撮場面の強化も図られている。
  • 第53話は1972年1月1日に放送。本来なら元日恒例『新春かくし芸大会』が放送されるのだが、この年は『8時だョ!全員集合』が裏番組の一部になる関係上、翌1月2日に放送される事となったため、元日でも放送出来た。なお元日に特撮番組が放送されたのは、『ウルトラマン』が放送された1967年以来5年振りだが、1972年はこの後MBS仮面ライダー』も放送されたため、元日に2つもの特撮番組が放送される事になった。
  • 1話完結のエピソードのうち第61話は、最終回のクランクアップ後に話数調整として制作されたことから、ロケーション中心の内容になった(角川書店版スペクトルマン第4巻P422より)。
  • スケジュールは最後まで厳しかったようで、主演の成川はフジテレビ721での『ピープロ魂』に出演した際、スペクトルマンで印象に残っているエピソードを問われて「撮影のスケジュールが厳しくて忙しかったことの方が印象に残っている」と発言している。
  • オンエア当時、静岡地区のテレビ静岡では、本来のオンエア枠である土曜夜7時には当時NET(現・テレビ朝日)系列だったMBS系の『仮面ライダー』をオンエアしていたため、本作は火曜夕方6時からのオンエアとなっていた。

全放送リスト

注記

  • 話数によっては、予告篇のサブタイトルとナレーションの不一致がみられる。
  • 第54話までは表記されていたサブタイトル上の話数が、第55話以降からは省略されている。
  • 登場怪獣・宇宙人の欄は、造形物などを用いた敵側のゲストキャラクターのみに限定した。名称についても、劇中での呼称やエンディング・脚本などにおける表記を一次資料として最優先し、文献などにおける表記は二次資料へと分類。第9-10話の「ネズバートン」が、第27話では「ネズバードン」と表記されているのは、そのような事情による。ちなみに第9-10話の脚本における名称は、「マウスバード」と記述されていた。
  • 初期設定におけるラーは3号まで存在しており、初期の脚本上において惑星E出身のラーは「ラー1号」と記述されていた。第4話の「猿人」達も、脚本では「ラー2号」「ラー3号」といった具合に記されている。
  • 第36・56話にはネヴィラ遊星人も、造形物を用いたゲストキャラクターとして登場している。
  • 第44-45話のエンディング表記は「吸血鬼キュドラー」と記されていた。「パル遊星人」も造形物を用いたゲストキャラクターだったが、主人公側の宇宙Gメンの設定のため割愛した。
  • 第49話の劇中では実際に「天才怪獣ノーマン」と呼ばれているが、脚本では「宇宙人怪獣」もしくは、「ジューニアス・モンスター」と記述されていた。
  • 第62-63話の劇中や脚本における怪獣名は「ディサイドマン」と呼ばれていたが、文献における名称は「デサイトマン」と表記されている。
  • エンディングにおける第5-6話の脚本辻真先と記されているが、ピープロに現存する脚本は手書きで小池一雄の名が記されている。同社公認の文献やDVDソフトに収録された解説資料も、同話数が小池による執筆だったことを肯定している。

特撮監督の無表記箇所

  • 土屋啓之助は講談社発行の文献において、同一話数で特撮監督も兼任していたことを遠回しに証言している。しかし、当時のTV界は同一話数における脚本や特撮監督の兼任を好まぬ風潮だったことから、特撮監督の表記は総話数の3分の1程度に留まっている。
  • 石黒光一は朝日ソノラマソニー・マガジンズ発行の文献にて、同一話数で特撮監督を兼任していたと自ら明言している。土屋啓之助が監督を担った第15-16話では、特撮監督に近い職務を任されていたそうだ。
  • 堺武夫は過去にマグマ大使の特撮監督を経験しており、本作の第17-18話で本編班における監督デビューを果たした。しかし、完成作品が不評だったことから以降は特撮監督に専念することで、土屋啓之助の特撮演出を無表記で支えていた。これを示唆する証言も、白夜書房などの文献に掲載されていた。DVDソフトに収録された解説資料では、第38-39話などを例に挙げて堺の特撮演出に対する考察が述べられている。

劇場版

  • 『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』(1971年7月18日公開) - 東映まんがまつりの一編として、『宇宙猿人ゴリ』時代の第9・10話の再編集版を上映時のテレビタイトルに改題して上映。
  • 『スペクトルマン』(1972年3月18日公開) - 東映まんがまつりの一編として、『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』第27話を改題上映。
    • 同一作品が2回上映されるのは、ピープロでは唯一。
    • 併映は、『ながぐつ三銃士』『仮面ライダー対ショッカー』『さるとびエッちゃん』『ムーミン(新)』の4本。「長編アニメ」「スペクトルマン」「仮面ライダー」「魔女っ子」「カルピスまんが劇場」のローテーションは不変。しかし今度は、『仮面ライダー~』の方がウエイトは上になった。
    • ピープロ作品が劇場で公開されるのは、是がラスト。

漫画版

漫画の秋田書店サンデーコミックス版でも同様に、第1巻は『宇宙猿人ゴリ』、第2・3巻は『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』、第4~7巻は『スペクトルマン』とタイトルが変化する。
一峰大二の作画で週刊少年チャンピオン冒険王(共に秋田書店)に連載された。大筋ではテレビ版に忠実ながら、多くのエピソードで細部に独自の解釈が加えられている。また、テレビ版の最終話が1エピソードとして消化され、それとは全く異なる漫画版独自の最終話が描かれた。
漫画内ではスペクトルマンはエネルギーを使い果たしてTV版のようにうつ伏せに倒れてしまう描写は殆ど無く、怪獣を倒したり、スペクトルフラッシュでエネルギーを使い果たしたりすると、次第に透明化して消えて蒲生の姿に戻る、といった描写が多用されている。そのためTV版初期と比べても「弱い」イメージは見られない。その代わりTV版に比べて怪獣も強いような描写も見られ、敵の攻撃で全身ボロボロに傷ついたり、流血してピンチに陥るような頻度が高くなっている。また、頭の角が高熱で溶けて半ば欠損したり、自分の投げたカッターが戻ってきて胸元に刺さる場面もあるなど、戦闘場面は相対的にハードである。
放送当時に発売された単行本には最終話を含め幾つかの未収録エピソードが存在したが、1999年角川書店から全話収録を謳った単行本が発売された。しかし実際には、編集者のチェック漏れで1話分が未収録になっている。これはその後発売された『快傑ライオン丸』の単行本で補完された。この角川版では、雑誌掲載時には意図的に最後の戦いを描いていなかった最終話に加筆が施され、ゴリとの戦いに明確に決着が付けられる形になった。また、2006年には特撮エース(角川書店)の最終号に後日談が掲載された。

関連項目

  • 探偵物語
    • 第9話に劇中番組としてスペクトルマンが登場。ただし全く設定の異なる人間サイズのヒーローで、ゴリとラーや怪獣は登場しない。
  • 魁!!クロマティ高校
    • 実写映画版にゴリとラーが登場。ゴリの初代声優の小林清志が再び声を担当した。偶然にもピー・プロダクションの版権管理を本作の製作総指揮の大月俊倫が行っており、本作のアドバイザー的な役割だった板尾創路の「ゴリとラー出されへんかなあ」というアイデアが実現、実名で登場することになった。
  • 西部警察
    • 本作の楽曲が頻繁に流用されている。この事については『ピー・プロ70'sヒーロー列伝(1)スペクトルマン』にも書かれている。

参考文献

ピー・プロ70'sヒーロー列伝(1)スペクトルマン
1999年初版、発行:ソニー・マガジンズ
ピー・プロ70'sヒーロー列伝(2)快傑・風雲ライオン丸大全
2000年初版、発行:ソニー・マガジンズ
マグマ大使 パーフェクトブック
1999年初版、発行:白夜書房
テレビマガジン特別編集 巨大ヒーロー大全集
1988年初版、発行:講談社
ファンタスティック・コレクションNo.17 ピー・プロ特撮映像の世界
1980年初版、発行:朝日ソノラマ

外部リンク

同時間帯における番組の変遷

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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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