サイ(
犀、英名:
Rhinoceros もしくは
Rhino)は、
奇蹄目サイ科(Rhinocerotidae)に属する
哺乳類の総称。
分布
形態
ゾウに次ぐ大型の陸棲哺乳類であり、最大の種である
シロサイは体長 4 m、体重 2.3 t に達する(最大では 3.6 t という記録がある)。その巨体に似合わず最高時速 50 km で走ると言われる。サイの皮膚は非常に分厚く硬質で、体全体を
鎧のように覆っている。その皮膚はあらゆる動物の中でも最硬といわれ、肉食獣の爪や牙を容易には通さない。加えて成獣は大きな体躯を持つことにより、肉食獣に襲われて捕食されることは滅多にない。しかしインドサイは、トラによる捕食が密猟に次ぐ脅威になっており(成獣も含まれる)、天敵がいないという訳ではない。
頭部には 1 本または 2 本の硬い角を持つ。これはほとんどの動物に共通して言えることだが、角の用途は敵に対する攻撃や防御ではない。サイ同士が角をぶつけ合って、個体の優劣を決めるためのものである。成分を見ると角は
骨ではなく、むしろ人間の髪の毛や爪に近い。表面から中心部までの全体が、体毛や蹄と同じく、皮膚の死んだ表皮細胞が
ケラチンで満たされてできた角質で構成されている。
目は小さく視力は弱いが、鋭い嗅覚と聴覚をもつ。
生態
夜行性であり、草や葉を主食とする。基本的に単独で生活するが、草原で生息するシロサイは小さな群れをつくることがある。雄は通常、
縄張りを持ち、尿でマーキングすることで縄張りを主張する。火を見ると消す習性があるものがいるために「
森の消防士」とも呼ばれる。
分類
シロサイ属 Ceratotherium
スマトラサイ属 Dicerorhinus
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Dicerorhinus sumatrensis スマトラサイ
- 体長 2.5 - 3.2 m、体高 1.1 - 1.5 m、体重約 1.5 t のサイ科最小種。前後 2 本の角をもつ。タイ、スマトラ、カリマンタンなどの東南アジアの森林に生息している。木の葉が主食。森林伐採や密猟により、絶滅の危機に瀕している。
クロサイ属 Diceros
インドサイ属 Rhinoceros
-
Rhinoceros sondaicus ジャワサイ
- 体長約 3.5 m、体高約 1.7 m、体重約 1.4 t。最も生息数が少ないサイ。ジャワ島、ベトナムとラオスの国境地帯の森林に生息。
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Rhinoceros unicornis インドサイ
Status
人間との関係
現生のサイは 5 種で、そのいずれもが絶滅の危機に瀕している。生息数減少の主な原因は人間による乱獲であり、現在でも角を目当てにした
密猟が絶えない。
角は工芸品や
漢方薬の材料として珍重され(もっとも角に薬としての効用は実はほとんどない)乱獲が進んでいる。サイ科の 5 種すべてが絶滅の危機にあり、
ジャワサイ、
クロサイ、
スマトラサイの 3 種が絶滅危惧 IA 類に指定されている。とりわけ、
ジャワサイ Rhinoceros sondaicus は地球上で最も数が少ない大型獣として知られており、1967年から1968年に行われた調査では生息数が 25 頭まで減少したとされた。あらかじめ角を切り落としておくことで密猟されないようにする保護対策が行われている。
関連項目
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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