キャスティング・ボート、キャスティング・ヴォート(英:Casting vote)は、少数勢力が影響力を及ぼすこと。「キャスティングボード」は誤記。
本来の意味は
議会において
法案や予算案、
首班指名などが可否同数の場合、
議長の職権で可否を決めることをさす。転じて2大勢力が拮抗しいずれも過半数を制することができない場合、第三の勢力が事実上の決定権を行使できる立場になることをさす。
日本では、
国会において
二大政党の勢力が拮抗している時の少数政党や、
政党(主に
自民党)内における二大
派閥(勢力)以外の派閥(勢力)が、いずれかの陣営に付くことで政局の動向を左右できる場合に「キャスティング・ボートを握っている」という風に使われる言葉である。具体的には、
55年体制下において
公明党・
民社党が、このキャスティング・ボートを握っており、55年体制の崩壊直後(
宮沢内閣の
衆議院解散により自民党が過半数を割り、自民党中心の政権か、非自民政権かの選択が分かれたとき)は
日本新党・
新党さきがけがキャスティング・ボートを握り、
細川護熙が
首相となり、
武村正義が
内閣官房長官のポストを得た。近年では公明党がこれを握っていると言われる。また、
国民新党もキャスティング・ボートとして扱われるケースがある。
このようなキャスティング・ボートを握る政党は拮抗する両勢力に対し非常に強い立場に立ち、しばしば二大勢力から様々な有利な取引の持ちかけが行われる。
旧西ドイツでは、
自由民主党(FDP)がキャスティング・ボートを握り、保革の二大政党である
キリスト教民主・
社会同盟(CDU/CSU)、
ドイツ社会民主党(SPD)のどちらかと連立政権を組んで、戦後のほとんどの期間政権に参加し続けていた。特にFDPのキャスティング・ボートが顕著に現れたのが
1982年にSPD・FDP連立の
シュミット内閣が倒された時である。この時FDPはSPDと連立を解消し、CDU/CSUと連立を組むことによって
連邦議会内の勢力を逆転させ、
コール政権を誕生させている。
関連項目
きやすていんくほと
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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